CAST32
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」
「あら、意外ね。てっきり私は貴女に憎まれたまま死ぬのだと思っていたのだけれど」
「彼がいなければ姉さんが死んだ日には私は嬉しさのあまり踊り狂っていたかもしれないわ」
「貴女が年甲斐もなく踊り狂う姿を幽霊になって側で嗤えるなら死ぬのも悪くないわね」
「姉さんはいい趣味をお持ちなのね。
死後の進路はパパラッチかしら?」
「貴女の恥態を他人に教えられないのが苦しいからやめておくわ」
「そう。良かったわ。姉さんを祓うためにネクロマンサーを雇うお金が浮いて」
二人は尚も笑顔を崩さない。
「で、何処に惚れたの?」
「そうね、王子様みたいな所、と言っておくわ」
「答える気は無いのね」
「姉さんに白夜君を取られたくはないもの」
「私にそういう趣味は無いわ」
「あらそう? 姉さんの事だから女体化した白夜君を襲いそうな物だけど」
「……………」
「あらあらまぁまぁ。いけない、愛するお姉様の図星を突いてしまったわ。
大変、嫌われたくないわぁ、どうしましょうどうしましょう」
「はぁ…元気ねぇ…貴女」
「私も相当無理をしているわ………」
二人がふっと真顔になる。
そして隣のテーブルに視線を向けた。
そこではきゃいきゃいと騒ぐ本物のティーンエイジャーが居た。
楽しそうで、輝いていて、尊い。
「真夜、貴女あの中に入れる?」
「姉さんが手本を見せてくれるなら」
「その答えで十分よ」
はぁ、と二人がため息を吐く。
「若いっていいわね。そうは思わない?真夜」
「肉体だけ若くとも、精神は…。
そうね、若さが羨ましいわ」
「貴女は若いわよ。恋する女は若々しいっていうのは事実ね。
私も新しい恋でも探そうかしら」
「白夜君はダメよ」
「………それも面白いかもしれないわね」
「ショックだわ…まさか私の姉がNTR属性だったなんて」
「貴女もなかなか俗に染まったわね真夜」
「私達は仙人でも尼僧でもないわ」
「世間から見た四葉なんて邪仙そのものよ」
「邪仙…ねぇ…」
「あら何か気になる事でもあるの?」
「この間白夜君が言ってたのよ。グ・ジーもしくはジード・ヘイグという大漢の男について」
「どんな話?」
「きっと日本の四葉に報復するだろう、って」
「叩き潰せばいいじゃない」
「昔とは違うわ。今の四葉には昔ほどの力はないのよ?姉さんもわかっているでしょう?」
「あら、貴女の白夜君への想いで吹き飛ばしちゃいなさいよ。
貴女なら戦術級で流星群を発動させられるのでしょう?」
「そうね。そうしましょう。何人たりとも私と白夜君の恋路を邪魔させないわ。
邪
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