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繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
06.そうだ、刑務所に逝こう。
第7回
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る。「ノアさんと交流が或る場合、知っているかも知れないけど、フランさんは不思議な力を遣うことが出来る。私達は、その力を『能力』って呼んでる。そのまんまだね。私達は、全員能力を持っている。私は能力を操る事が出来る能力、葉月は時間を操る事が出来る能力、時雨ちゃんはモノの状態を操る事が出来る能力、白凪君はモノの形状を操る事が出来る能力。そして、フランさんの能力は―――」

「私の能力は、空間を操る事が出来る。だから、此処とは別の空間に或る世界から、空間を操って此処に来た。囚人の中の吸血鬼達に聞けば、直ぐに分かるさ」フランは、チョコレートのかかったかき氷を如何にか食べ終え、次は○ルピス味のかき氷に手を付ける。「因みに、ノア君には能力が無い。だから、普通に私より弱い。琴葉君より弱い。王様にそんな事を言って大丈夫かって? 私はトクベツなのだから、大丈夫なのだよ!」

「じゃあ明日の作戦会議」琴葉はかき氷を食べる手を止めない。「あのさ、明日は取り敢えず何とか適当にやれば勝てるから。で、こっからは真面目な話」
 最初から真面目に離せよ、と看守達は全員思ったとか。
 琴葉はかき氷を食べる手を漸く止める。

「明日は、今日来たヤツらが沢山来るよ。数は今日の五倍くらいかな。其処まで数が居ると、絶対に足場が足りなくなる。ので、ヤツらが来る前に、私が今日襲撃があった場所の面積を能力で広げる。でも、此方より向こうの人数の方が多いだろう。だから、此方は出来るだけ強い戦闘員を揃えよう。残りはモニターが或る場所と、高い場所に置く。指示役と出来れば狙撃部隊が欲しいからね。慣れない武器で戦うわけにはいかないから、狙撃部隊は出来ればで。戦闘員は前衛と後衛に分ける。前衛は私と葉月と白凪君中心に、後衛はフランさんと時雨ちゃん中心に組んでいく。後衛とモニターが或る場所両方に頭が良く回る人が欲しいね。前衛は突っ込んで行くことが仕事だけど、まぁそんなに心配することはない。後衛は只管指示出しをする。まぁ、役割の説明は此れくらい。戦闘に参加する看守を選ぶのは、聖月さんと看守長さん。その二人には、戦闘員の持ち場も決めて貰う。二人には事前に私から説明を為てある。で、質問は? 無いね。それじゃあ、解散」

 そして、琴葉はまたかき氷を食べ始める。また何時もの巫山戯モードになる。
 それを見計らい、聖月は琴葉に声を掛ける。

「あの、琴葉さん。良かったら、刑務所の中を案内しましょうか?」聖月はフランの方にも視線をやりながら、言う。
「あ、お願いして良い? 作戦を行うのに役立つ」

 かき氷が入っていた器を、全て別空間へ送った琴葉は、聖月の後を追って部屋の外に出る。
 フランと葉月は、その後琴葉特製かき氷シロップに夢中だったとか。

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