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空に星が輝く様に
441部分:第三十四話 夜空にあるものその五
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第三十四話 夜空にあるものその五

 だからこそだった。三人もその彼女に声をかけるのだった。
 しかしだった。その彼女は相変わらずだった。
「ねえ、部活どうするの?」
「バスケ。そっちはどうするの?」
「出るの?」
「さっき先輩に言われたの」
 そのバスケ部の先輩であることは言うまでもない。
「体育から帰った時にね」
「ああ、あの時」
「三限目の後」
「あの時ね」
「そう。その時に言われたの」
 何を言われたのか。彼女は話した。
「部活。来てって」
「じゃあ行く?」
「そうする?」
「部活も」
「うん、そうする」
 こうだ。小さな声で答えたのだった。
 しかしその間手は動いてはいない。口もだ。ただ喋るだけでだ。パンもその横にある牛乳もだ。全く手をつけようとしないのである。
 そうして喋るだけでだ。やはり元気がなかった。
 その彼女にだ。三人はまた言うのだった。
「部活行くのならやっぱり」
「元気出そう」
「食べよう」
 こう彼女に言うのだった。
「そうしよう。ねっ」
「今からね」
「そうしようね」
「そうね」
 星華もだ。三人の言葉に頷いた。
 そのうえでだ。自分のサンドイッチを手に取る。卵サンドである。
 ビニールから出してだ。白い三角のそれを自分の口に近付けていって。一口食べてそのうえで三人に対して小さな声で告げるのだった。
「美味しいね」
「うん、だからもっと食べて」
「本当に私のパン一個あげるから」
「私もね」
「有り難う・・・・・・」
 三人の心遣いにだ。礼を言う星華だった。その彼女のところに実際にパンが来る。彼女はそのパンを三つ共手に取るのであった。
 そのうえで食べはじめる。そうしてであった。三人にあらためて言うのだった。
「私、このパン食べてね」
「うん、それで」
「どうするの?」
「食べてから」
「元気出すわ」
 こう言うのだった。
「それからね。部活にも出て」
「久し振りだから身体がなまってるけれどね」
「怪我はしないで」
「それは気をつけてね」
「わかってるわ」
 それはだというのだった。
「それはね」
「それだったらいいわ」
「とにかくね。怪我はしないでね」
「絶対に」
「そうよね。怪我なんかしたらどうにもならないから」
 それはわかっている星華だった。それもよくだ。 
 それでだった。今はパンを食べてだ。気を取り直すのであった。
 それが今の彼女だった。教室においてもよそよそしくぎこちない。特に月美のところには向かわずにだ。意識的に避けていたのだった。
 月美もそれに気付いてだ。曇った顔で傍にいる椎名に話した。
「やっぱり」
「気にしない」
「気にしたら駄目なの」
「うん、駄目」
 そうだというの
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