機動戦士ガンダム
2141話
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いと頷いてから口を開く。
「そっちの方はもう説得ずみさね。パプア級の方もあたし達が所有している数でどうにかなる予定だ。ただ……ちょっと人数が多くなりそうな感じがするよ」
『それは具体的にどれくらい?』
「正確には分からないけど、2割くらい増えるかも。どうやら、どこからかあたし達が移住しようとしているというのを聞いた者がいるらしくてね。……一応誰にも広めないようにとは言ってあるんだけど、連れて行く人数を考えると、それが完璧に守られる筈もないし」
「……だろうな」
信頼出来る1人2人というのであれば、絶対に他に漏らさないといった事も期待出来るだろう。
だが、連れて行く人数が10人、20人……100人、200人と増えていけば、当然のようにその中には、自分達がマハルを脱出して新天地に向かうといった事を自慢するような者も出てくるだろう。
もしくは、本人にそのつもりがなくても子供の口からその辺りの情報が漏れるとか。とはいえ……
「その新天地って、恐らくどこか別のコロニーだとか、そんな風に思ってる奴が多いんだろうな」
「そうだろうね。ルナ・ジオンについては、さすがにまだ本当に信頼出来る相手にしか言ってないし」
『シーマが信頼出来る相手だというのであれば、それは問題ないでしょう。新天地を勘違いしている者にしても……それは実際にクレイドルに行ってみれば、新しいコロニーではないから、色々と思うところがあるかもしれないけど、少なくてもアクセルから聞いているマハルの生活よりは、かなり楽になる筈よ。もっとも、スラムと違って犯罪を許容するという事にはならないと思うけど』
「それは分かってるよ。マハルに住んでいる連中だって、きちんと食っていけるのなら、わざわざ犯罪に手を伸ばしたりはしないさ」
「……シーマ中佐。その辺りについては、本当に頼むぞ。クレイドルに移住する第一陣がマハルの人間なのは、こちらからはもう何とも言わない。だが、それがルナ・ジオンを……姫様の名を汚すような者達であれば、こちらも相応の対処を取る必要がある」
そう告げたのは、アンリだ。
ちなみに、アンリは当初の予定通りルナ・ジオンの軍部においてトップになって貰う事が既に決定している。
実際、アンリが引き込んだ者達の中では一番階級が高いし、元連邦軍というだけあって連邦軍の内部事情にも詳しいし、首都防衛大隊を率いていただけあって部隊の運営についても得意だし。
何よりセイラに忠誠を誓っているので、軍部が裏切ったり独走状態になったりといった事を警戒しなくてもすむ。
まだ完全にセイラという個人に忠誠を誓ったとは言い切れない以上、本当の意味で安心は出来ない。出来ないが……それでもアンリが軍部を仕切るのが最善の選択なのは間違いないだろう。
シーマもそれを理解しているのか
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