第三十一幕:日常の虹
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線路に乗せにくいですので☆」
早速、「C11蒸気機関車」を線路に乗せる。
時崎「七夏ちゃん! 客車と車掌車も一緒に!」
七夏「はい☆」
C11に客車と車掌車を繋ぐと列車らしくなった。コントローラーの電源を入れると、6個の信号機の灯火も入る。レイアウトに光の彩が加わった。よく見ると、駅に設置した3灯式信号の灯は「赤」で、5灯式信号機は「青」の光だ。同じように見える信号機だったが、灯が入ると明確な違いとなって現れた。
七夏「駅の信号が赤で他の信号は青になってます☆」
時崎「え!?」
・・・聞き間違いではない。七夏ちゃんは確かに俺と同じ「赤」と「青」を認識できている。七夏ちゃんと俺は同じ色を見ているという事なのか!? サンキャッチャーの時も思ったけど、こういう事は何度あっても嬉しくなる。
七夏「? どうしたの? 柚樹さん?」
時崎「え!? いや、信号の灯が綺麗だなと思って」
七夏「くすっ☆ 柚樹さん、どうぞです☆」
時崎「ありがとう」
俺は、コントローラーのつまみに手を持ってくる。この前は七夏ちゃんが手を添えてくれた事を思い出す。七夏ちゃんは信号機と列車を眺めているだけで、この前のような展開にはならなさそうだ・・・だったら!
時崎「七夏ちゃん!」
七夏「え!?」
俺は、コントローラーのつまみと七夏ちゃんを交互に見ると、七夏ちゃんは察してくれたようだ。
七夏「〜♪」
七夏ちゃんがあの時のように手を添えてくれた。これを「日常の事」のようにしたいと思う。一緒にコントローラーのつまみをゆっくりと回すと、駅の3等式信号機が「赤」から「青」に変わった。
時崎「おっ! 青になった!」
七夏「はい☆」
七夏ちゃんも信号の「青」を認識している! さらに、コントローラーのつまみをまわすとC11蒸気機関車のヘッドライトが点灯し、ゆっくりと動き出した。そのまま列車は信号機を通過すると、青だった灯は赤になって、しばらくすると黄になり、再び青に戻った。5灯式信号機を列車が通過すると信号は青、赤、黄色2灯、黄色1灯、青と黄色、青という順番で光るようだ。
時崎「列車の信号って逆なんだね」
七夏「え!? 逆って?」
時崎「青から赤になって黄色、青になるから、道路の信号と逆かなと」
七夏「そう言われれば、そうですね☆」
時崎「列車の信号って詳しくは分からないけど、青は『進め』で、黄色は『注意』、赤は『止まれ』かな?」
七夏「はい☆」
時崎「青と黄色が一緒の場合は・・・」
七夏「えっと、確か『減速』だったと思います」
時崎「げんそく?」
七夏「速度を落とす意味だったかな? お父さんに聞いてみれば分かるかもです☆」
時崎「あはは・・・」
七夏「どしたの?」
時崎「俺が直弥さんに訊くと
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