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翠碧色の虹
第三十一幕:日常の虹
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的に手を出して来そうだけど、本当の事とイメージは、一致しない方が多い気がする。

昨日撮影した写真をデシタルアルバムに仮レイアウトする。また天美さんや高月さんにもコメントをお願いする事になりそうだけど、花火大会の時に風水に来てくれる予定だから、その時に頼んでみよう。

一通り写真の仮レイアウトを済ませる。次は鉄道模型の信号機のレイアウトだ。これは、七夏ちゃんと一緒に行う事になっているから、それまでに昨日買っていたサンキャッチャーと風鈴の組み合わせの工作を行っておく。作業自体は簡単だ。風鈴の風を受け止める短冊をサンキャッチャーと交換する。いつでも元の状態に戻せる程度の工作だ。出来上がった風鈴サンキャッチャーを窓辺から吊るして、窓を開けてみる。
しかし、サンキャッチャーが重過ぎて、風鈴の音が鳴らない。こんな事に気付けないなんて・・・。そこで、サンキャッチャーの下に風鈴を付け、その下に元の短冊を付け直した。すると、窓からの風を受け、風鈴が心地よい音色を奏で始めた。風鈴の上にあるサンキャッチャーは夏の強い太陽の光を受け止め、優しい光へと変えてお部屋に届けてくれている。俺が思ったイメージに近い結果にホッとする。しばらく、優しい音色と光を楽しむ。

トントンと扉が鳴る。

時崎「七夏ちゃん! どうぞ!」
七夏「はい☆ 失礼いたします」
時崎「宿題、お疲れさま!」
七夏「はい☆ あ、やっぱり風鈴です♪ 柚樹さん、昨日買ってました☆」
時崎「え!? 風鈴って気付いてたの?」

七夏ちゃんの洞察力に改めて驚く。

七夏「はい☆ 昨日、柚樹さんのお買い物から、少し音が鳴ってましたので☆」
時崎「なるほど。音、結構気になるかな?」
七夏「え!?」
時崎「七夏ちゃん、宿題をしてる時は、静かな方がいいかなって」
七夏「くすっ☆ ありがとです。宿題をしていると柚樹さんのお部屋の方から素敵な音が聞こえてきて、少し気になりました」
時崎「やっぱり・・・宿題の邪魔をしてしまってごめん」
七夏「いえ、返って捗りました☆」
時崎「え!?」
七夏「早く柚樹さんの風鈴を見たいなって☆」
時崎「そうなの!?」
七夏「はい☆」
時崎「でも、ずっとここに風鈴があると、七夏ちゃん気になるよね?」
七夏「くすっ☆ では、1階の縁側に飾るのはどうですか?」
時崎「え!? いいの?」
七夏「はい☆ お母さんも喜んでくれると思います☆」
時崎「では、早速!」

俺が風鈴を外すと、サンキャッチャーの光の粒が壁を大きく移動した。

七夏「あっ!」
時崎「え!?」
七夏「光が・・・七色の光!」
時崎「!!!」

聞き間違いではない! 今、七夏ちゃんは確実に「七色の光」と話した。サンキャッチャーの分光は、七夏ちゃんにも七色の光に見えているのだ
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