06.そうだ、刑務所に逝こう。
第6回
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
…」
「じゃあ、それを考えながらキスと、吸血されてね」
「……ぁ、う………フランさ、ん………だめ、です………」
「「琴葉。此奴か俺/私だったら、どっちが好き?」」
「…………二人とも好きです。選べません」
「「どっちか選ばないと、続きする」」
「………………選べません」
「「じゃあ、続き」」
「でも、愛してます」
「「…………今の所は退いてやる」」
◇ ◆ ◇
「いやぁ! 姐さんはフランさんにも、葉月にも愛されてるねぇ!!」紗耶香は葉月とフランが出ていった部屋で、琴葉と話していた。「幸せなのかは知らないけど」
「もう、危うく死ぬところだった。青い髪の女神様みたいな人が居たもん」
「それ死んでたんじゃない?」
紗耶香と琴葉は、二人揃って溜息を溢す。
直後、ドアが軽く叩かれ、ドアが開く。奥から出て来たのは、申し訳なさそうな表情を浮かべる、聖月だった。
その様子を見て、紗耶香は席を立ち、ドアから廊下へ出て行く。
「あの……ごめんなさい。私のせいで、怪我を負わせてしまって…………」今にも泣き出しそうな様子の聖月を見て、琴葉は顔を顰める。こういう人への接し方が分からないからだ。
「否、聖月さんの所為じゃないよ。寧ろ、原因はこっちに或る」柔らかい笑顔を作りつつ、琴葉は話す。「抑も、私達があの場所に行っても、看守さん達の邪魔になるだけだったしね」
「そんなこと無いです……そもそも、十体も居るとなると、私じゃ相手を出来ませんでした。どうにかして捕らえられたのは、全て葉月さんと、琴葉さんのお陰です………」
―――そんなに真剣に謝られても、あの人形が来たのは私達が悪いんだけどなぁ。
琴葉は真剣に謝る聖月を見て、そう思いながら言葉を並べていく。
「否、未だ吸血鬼との関係が良いモノでは無かった時なら、間違いなく聖月さんは勝っていただろうね。今回は想定外の出来事だっただろうからね。それなら確かに、此れは私達が関わることでは無かったかも知れないね。だけど、此れは此方側の問題なんだ。幾ら君が強くたって、自分が起こした問題は、自分で解決する。それがルールだよ」それでも聖月は納得しないようで、反論しようとするが、その口を琴葉は手で軽く抑えて塞ぐ。「いい? 今日から明後日まで、襲撃は全て私達が解決する。だから、看守は手を出さないで」
琴葉が其処まで言ったところで、急に部屋の外が煩くなる。暫くして、扉がバタン!と開く。
「聖月、襲撃だよ!! 何か、見たことも無いヤツらが来てる!! 早くお客さんを本部の方へ避難させて!」部屋に入ってきたのは一人の看守。朝、聖月と共にいた二人の看守ではない。
「ホント? 一鶴」その看守、一鶴は首を縦に振って、真剣な顔をする。
「だから早く…………って、何処行くのさ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ