暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2140話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「MIPからの情報?」
「ええ」

 技術本部にあるコンピュータから、いつものように技術班謹製のハッキングツールを使って情報を粗方抜き出した後で、エデンに戻って来た俺を待っていたのは千鶴と凛。
 ……いや、別にエデンにいるのがこの2人だけという訳ではなく、他にも大勢の客がいるのだが。
 ともあれ、俺を待ってたという意味では間違いない。
 本当なら技術本部から奪ってきたデータをちょっと見ておきたかったんだけどな。
 まぁ、それはどういう兵器を技術本部の方で開発してるのかといった事を調べるという意味で、半ば俺の趣味に近い事だ。
 そうである以上、まず最初に千鶴と凛からの情報を聞く必要があるだろう。

「それで? 具体的にはどんな情報を?」
「これは、あくまでも本決まりじゃないんだけど、ジオンのとある名家から人材を派遣してくれないかという要請があったらしいのよ」
「……人材の派遣、か」

 ジオンの名家というのは、例えばダイクン家やラル家、ザビ家といった家々の事だ。
 これ以外にも多くの名家と呼ばれる家はあり、ザビ家のようにジオン公国の中で確固たる地位を築いている家もあれば、ラル家のように家そのものを潰されたような家もある。

「けど、何だってMIP社に? その家は何をしたいんだ?」

 俺が知ってる限り、MIP社というのは最初にジオン軍が行ったトライアルでジオニック社に負けて、その後のMSのトライアルには参加しなかった。
 色々と光るところはあるが、今のところはそれを活かせていない。
 そんな印象の兵器メーカーだったんだが……その名家とやらは、何を考えてMIP社に接触したんだ?
 人材の派遣という事は、恐らく兵器を開発するつもりなのだろう。
 そうなると、恐らくMSを開発しようとしてるんだろうが……もしそうなら、接触するべきはMIP社じゃなくて、ジオニック社かツィマッド社だろう。
 もしくは、その2社が忙しくて手が回らないから、妥協としてMIP社に接触したのか?
 それなら分からなくもないが……

「その名家ってのはどんな連中なんだ? 趣味で戦争をしようとか、ジオン軍の為に自分達で新型MSを開発してやろうとか、そんな風に思ってる連中か?」
「いえ、少し前まではかなりの隆盛を誇った家だったけど、今は没落寸前という話よ」
「……そうなると、一発逆転を狙ってMSを開発しようとしてるのか?」
「それなんだけど」

 千鶴と俺の言葉に、凛が口を挟む。
 千鶴はそんな凛の様子に、あらあらと困ったような笑みを浮かべる。
 凛は一瞬そんな千鶴の様子に押されたかのように言葉を止めるが……それでも、千鶴から視線を逸らしつつ口を開く。
 ……千鶴が長ネギを持っていたのは、取りあえず見ない事にしたらしい。

「ね
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ