第30話:課題消化!(その5:領内改革の視察は温泉湯治!?)
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を元にして描かせた絵です。一目見た時から、こういった場所に描いたら良いだろうなと思っていたのですが、良い物でしょう?」
「ああ、良い感じだ。風呂も大きいな。2つ並んでいるがどうやってはいるのかな?」
「右の方が温めの湯で、左の方が熱い湯です。まず、此方の洗い場で身体に湯を掛けて、ざっと汗などを流します。それから、お好みの方にゆっくりと浸かって下さい。注意事項としては手拭いを湯の中に入れない事だけです。」
洗い場でお湯と水の出る水道の使い方を説明し、ざっと身体を洗って湯船に入ります。 日本式の湯船で馴染みがないから少し戸惑っていたようですが、僕が頭の上に手拭いを載せてお湯に浸かっているのを見て、皇帝も同じように入っています。少し高い所にある大きな窓から、空を流れる雲が見えたりして、何とものんびりした雰囲気になりました。誰かさんの言葉ではありませんが、お風呂は命の洗濯よ!!なんてね。
ゆっくりと手足を伸ばして湯船に浸かると、一日の疲れがお湯の中に染み出して、身体が軽くなるような感じがします。おもわず何か歌いそうになりましたが我慢しました。軽く暖まってから洗い場に出て、シャンプーの使い方を説明しました。まだ、シャワーまでは作っていないので、桶にお湯を貯めて頭を洗う事になります。
考えてみると、皇帝って普段のお風呂は侍女とかが付きっきりで身体を洗ってくれているのですよね。自分で洗う事なんて無いのではないでしょうか?皇帝にとって結構貴重な体験になったりして。壁の向こうからは、母上や姫様達の声が聞こえて来ますが、あちらも普段と違う体験に、黄色い声が響いて楽しそうですね。
何とか身体を洗い終わって、もう一度湯船に浸かります。
余り浸かりすぎても湯あたりしてしまいますから、適当な所で出る事にして、最後にちゃんと身体を拭いてから出る事も教えて、脱衣場に出ました。
バスタオルで身体を拭いて、下着の上に浴衣を着ます。僕は慣れているので大丈夫なのですが、父上も余り慣れている訳ではないのでちょっと苦労していますね。皇帝はそれこそ初めて着るので、良く解らないようです。僕が所々で教えて、何とか着る事が出来ましたが、やっぱり違和感がありますね。慣れれば大丈夫だと思いますが。
団扇を片手に脱衣場からそとの庭へと出ます。この庭はぐるっと高い木で囲んであるので外からは見ることが出来ません。置かれたベンチに座って、団扇で軽く扇ぐと良い気持ちです。そうして夕涼みがてら涼んでいると、女湯の方も上がったようなので引き上げる事にしました。外に出ると、女湯側から母上達が出てきました。母上の浴衣姿はしっかりと決まっていましたが、姫様達の浴衣姿もなかなかでしたよ。思わず、父上と皇帝が見とれていました。やっぱり湯上がりの女性の浴衣姿って色っぽいですもんね。
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