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ハルケギニアの電気工事
第30話:課題消化!(その5:領内改革の視察は温泉湯治!?)
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 そして、精霊達はそれぞれに消えていきました。

「それにしても、アルバートには驚かされる。使い魔の『ヴァルファーレ』にも驚いたが、今度の精霊達にはもっと驚いた。どんな経緯で知り合ったのか詳しく知りたいものだな。」

「その辺の事は、晩餐の後でゆっくりお話しします。そろそろお茶の時間ですから、屋敷の方に戻りましょう。」

 何とか、精霊の紹介も無事に終わりましたので、一旦屋敷に帰ってお茶にしましょう。さすがに喉がからからです。
 先日、『クウィンティ』と『ラサ』が来た時も、屋敷の人たちが遠巻きに見ていましたが、今日もみんなが来ていました。皇帝が居るので余り近くに来られなかったようですが、充分見える所に陣取って、屋敷の人たちも『事務局』の人たちも居ましたから、精霊と上級精霊の全員集合を見る事が出来て、満足している事でしょう。後でみんなに口止めしておかないといけないのでしょうけどね。

 その後、午後のティータイムにかなりの時間を使ったので(色々話しがあって時間が掛かりすぎました。)夕方になってしまいましたから、晩餐前に今回の目的の一つである公衆浴場で入浴する事になりました。
 皇帝一家と家の家族で風呂道具を持って公衆浴場まで歩いて行きます。一人に一つずつ風呂桶を作っておきましたから、中に石けんとシャンプー・リンス等をいれて、その上に手拭いとバスタオルを乗せて風呂敷で包んでいます。完全に日本の銭湯スタイルです。こういった物は今回の行幸に会わせて作っておいたのですよ。そして、もう一つ目玉商品(?)として浴衣と団扇も作っておきました。こちらは僕がスケッチを描いて、それを基にメイドさん達に縫って貰いました。帯もおそろいで作ったので良い感じになっています。母上に着方を説明しておきましたから姫様達の気付けも大丈夫でしょう。皇帝には父上から教えて貰います。湯上がりに縁側で団扇を使って涼んで貰いましょう。
 皇帝一家も珍しがって喜んでいますから、一式セットで持って帰って貰うとして、後は牛乳(コーヒー牛乳でも可)とか下駄や草履も欲しいですね。今度作ってみましょうか。

 公衆浴場について、入口で男湯と女湯に分かれ、僕も皇帝と一緒に男湯に入ります。番台は形だけで、まだ誰も座っていません。当然、入浴料も取られませんよ。
 脱衣所で服を脱いで、備え付けの篭に入れて棚に置いてから風呂桶と手拭いを持って洗い場に入ります。脱衣所と洗い場を隔てるガラス戸の大きさに皇帝が驚いていましたが、中に入って湯船の向こうに書かれた絵にまたビックリしています。女湯の方からも喚声が上がっているので、大成功といった所です。

「これはどこの景色を描いた物なのかな?こうしてみるとなかなか風呂場に合う絵だが、見た事のない景色だな。」

「これは、東方の書から見つけた風景画
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