第30話:課題消化!(その5:領内改革の視察は温泉湯治!?)
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モンモランシ家はラグドリアン湖を抱える領地を持った、『クウィンティ』との交渉役だったな。たしかに、ゲルマニアの貴族が水の上級精霊とのルートを持っていて、『クウィンティ』という名前まで付けている事が解ったら、色々と面倒な事になりそうだ。もっとも、儂に言わせれば『クウィンティ』の方からお前に会いに来るのだから、文句の付けようがないと思うがな。」
「それで通じる相手なら良いのですが。今は良いでしょうけど、万一、モンモランシ家が何かの弾みで『クウィンティ』を怒らせるような事をして、交渉役を降ろされるような事があれば、トリステイン側の交渉役が居なくなって、ゲルマニアにいる私だけが『クウィンティ』と話の出来る存在となってしまい、ますます問題になりますからね。」
この辺は、原作知識という奴ですね。このまま行けばモンモランシ家は水の精霊を怒らせて交渉役から降ろされるはずですから。自業自得とは言え、その後のモンモランシ家の状況はかなり悲惨ですから、出来ればそんな事にならないで欲しい物です。
[そのような事をお主が気に病む事はない。我が誰と会おうと古き血の盟約者には文句を言うことはできぬ。我は我の意志で相手を選んでいるのだからな。かの古き血の盟約者との約束とお主との事は別じゃ。]
『クウィンティ』はそう言いますが、トリステインの貴族連中がそんなに話が解るとは思えません。バレれば絶対難癖付けてくるでしょうね。もっとも、いざとなったら上級精霊にお願いして、トリステインから全ての精霊を離してしまえば、雨が降らなくなって、作物は育たなくなるでしょう。家事で火を使う事も出来なくなりますし、多分魔法も使えなくなるはずですから、魔法しかないトリステインは戦争なんてやっていられなくなるでしょうね。
「まあ、あまりおおっぴらにしない方が良いでしょう。ロマリアなんかに知られたら、間違えなく揉め事が起きるでしょうから。ロマリアと事を構えるなんて面倒くさい事はやりたくありません。」
[まあ、お主がロマリアとやらと関わりを持ちたくないという事は解った。だが、いくら秘密にしようと思っても、遅かれ早かれ知られる事になるのは確かだと思うぞ。]
『ジン』が嫌な事を言い出しました。たしかにこんな存在感のありすぎる上級精霊なんていう物が堂々と現れているのですから、どこで誰が見ているか何て解りません。それでも、隠しておけるだけは隠しておきたいと思うのですよ。
僕の気持ちは置いておいて、皇帝にもちゃんと紹介出来ましたから、精霊達には解散して貰う事にしました。それこそ、今の状況を他人に見られるととんでもない事になりますから、余りゆっくりしてもいられません。
「お呼び出しして申し訳ありませんでした。これで紹介を終わりたいと思いますので、皆さん解散して下さい。」
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