06.そうだ、刑務所に逝こう。
第4回
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が滲み出ている。友好関係を築いていた吸血鬼の兵器が、また襲撃に来たのだから。
「オイ!! こっち来んな!」葉月が切羽詰まった声で叫ぶ。目の前には剣を構え、今直ぐにでも突っ掛かってきそうな人形が二体。
「どうして! これは私達の問題よ」琴葉達の方に段々と近寄って行く聖月。自身の持つ細剣を鞘から抜き、攻撃が出来る態勢になる。
「危険だ、下がれ!!」葉月はそう言うが、聖月は聞かない。
自分達が巻き起こしたような件に、他人を巻き込みたくないと思う葉月。
自分達が問題だと思い、責任を取ろうと思う聖月。
それを横目で見ながら、琴葉は冷静に人形を観察する。そして、ある異変に気が付いた。
―――――一体足りない。
人形が一体、姿を消したと言う異変に。
「………って、危ねぇ!!」
葉月が叫ぶ。
聖月は咄嗟に振り向く。
消えた一体の人形が剣を振り下ろす。
――――琴葉が聖月と人形の間に割って入る。
「………ッあ"ぁあ!!」
赤い鮮血が飛び散る。それは紅い華の様。
「………え?」
突然の出来事に頭が追い付かず、ただその場で狼狽える聖月。目の前には、剣で肩から胸までを抉られた琴葉が居る。
「オイッ!! もう一?来るぞ、避けろ!! 横に跳べッ!!」
「ぇ、あ………」
葉月が叫ぶが、既に剣は聖月の目前まで近付いていた。
「………ッあ"」
咄嗟に聖月を突き飛ばし、庇ったのは琴葉だった。斬撃が、右眼の辺りに当たる。
「琴葉ぁぁぁああああああぁああ!!!」
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