432部分:第三十三話 告白その四
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第三十三話 告白その四
少しずつその強張りを解いてだ。まずは月美に問うのだった。
「なあ」
「はい」
「いいか?月美は」
彼女に顔を向けての言葉だった。
「それで」
「私は」
一言置いてからだ。月美は答えたのだった。
「別に。それは」
「いいんだな、それで」
「はい」
こうだ。こくりと頷いて答えるのだった。
「佐藤さん、反省しているのがわかりますし」
「それでなんだ」
「他の人達も」
反省しているからもう二度とそんなことはしない、それがわかるからだというのだ。月美はそうしたところまで見ているのだった。
「ですから」
「そうか。それじゃあ」
「私はそれで」
また言う月美だった。
「いいです」
「そうか。それじゃあな」
陽太郎はだ。月美のその言葉を聞いてまた述べた。
「俺も。月美が許すんならな」
「斉宮もそれでいい」
「ああ。被害を受けたのは月美だから」
だからだと。椎名にも話した。
「その月美がいいっていうんなら俺はそれでいいよ」
「そう、わかった」
「それでだけれどな」
また言う陽太郎だった。
「何でそこまでしたんだ?」
こう星華達に対して問うのだった。
「佐藤が俺のことを好きなのはわかったにしても」
「それは」
「ああ、もう顔をあげていいからさ」
星華達がまだ頭を下げているのを見ての言葉だった。
「それはさ」
「うん、じゃあ」
「何でそこまでしたんだよ」
陽太郎が尋ねるのはこのことだった。
「幾ら何でも極端だろ」
「それは」
「何であんなことしたんだ?」
穏やかな言葉になっていた。しかしそれでも彼女に問うのだった。
「御前がそんなことまでするなんて。やっぱり信じられないからな」
「妬ましかったから」
だからだとだ。月美は答えた。
「西堀さんが斉宮と付き合ってるそのことが」
「嫉妬か」
「そう」
その通りだとだ。こくりと頷いて答えたのだった。
「だからだったの」
「そうだったのかよ」
「ええ。本当に、それは」
俯いてだ。辛そうな言葉を出す彼女だった。
「私、大変なことを」
「だからそれはいいよ」
月美の謝罪はだ。もういいとした彼だった。
「だってな。月美が今許してくれただろ」
「だからなのね」
「ああ。だからもういいさ」
また言う陽太郎だった。そしてだった。
態度をあらためてだ。こうその星華に話してきた。
「けれどな」
「けれど?」
「俺、月美が好きだから」
今度の言葉はこうしたものだった。
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