暁 〜小説投稿サイト〜
【短編集】現実だってファンタジー
R.O.M if もしもメリーさんがヤンデレを望まれていたら
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
!!」

 けたけた笑いながらメリーさんは口裂け女の髪を鷲掴みにして思いっきり引きずりながらどこかに消えていった。

 数秒後、その様子を木陰から見ていたらしい都市伝説「ひきこさん」(相手をひたすら引きずり回してある場所に連れていく。見たところメカクレ系女の子だ)と目が遭った。明らかにひきこさんはメリーさんの様子をみて怯えていたようで、たどたどしく「帰ります。見なかったことにして」と言ってダッシュでその場を去っていった。
 ちょっとかわいいな、と林太は思った。

 翌日、ひきこさんがメリーさんに引き摺りまわされているのを林太はそっと見なかったことにした。

「色目使ったんじゃないの?ちょっとイケるかもとか内心思ったでしょ?お見通しなのよ卑しいメスブタの浅はかな欲情なんて」
「してませんやってません逆らいませんからっ!!」



Dメリーさんvs一寸ババア

 一寸ババアというのは一寸法師サイズのババアで、超人的な能力で一寸法師の武器である針で人を惨殺するというやべー都市伝説である。この退治を依頼された林太は、誘き寄せる為にとトイレに籠っていた。すると窓が開く音がして――。

「あれ、林太トイレしないの?恥ずかしいの?でも恥ずかしがってる林太も可愛いし、林太のものなら裸でも排泄物でもメリーさん平気よ?遠慮なくどうぞ?」
「お前かいっ!!」

 メリーさんが林太のトイレする姿を見ようとガン見していた。その手には小さな人形のようなものが握られているが、頭が親指であらぬ角度にへし折られているのは気のせいだろうか。気のせいだということにしたい。
 その日から、ババアによる被害はぱったり止んだ。



Eメリーさんvsクネクネ

「あれ、メリーさんこのところてん何?」
「獲ってきたの。おいしそうでしょ?さぁ食べて!」

 結構おいしかったのだが……獲ってきたという表現はところてんには適切ではないのでは?と林太は首を傾げたが、それ以上は疑問を抱かなかった。
 都市伝説とは、気付くべきときに気付けないことに本質がある。



Fメリーさんvs猿夢

「サルの脳みそって滋養強壮の漢方になるって聞いてたんだけど、調べてみたらあんまり食べない方がよさそうだったの。残念だけど捨てたわ」
「どっから取ってきた!?」

 翌日から町に「脳みそゴミ袋」という新たな都市伝説がまことしやかに囁かれるようになった。
 
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ