第52話 別荘、夜の部
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名前を呼んだだけで分かったみたいだ。
「ちょっと二人共!?」
「悪いが俺達は行くぞ!2人を見つけたら帰ってくる!!」
止めようとしたはやてにそう言って俺とすずかは中に入って行った。
「星〜!ヴィータ〜!」
俺は呼びながら歩く。
「星ちゃ〜ん!ヴィータちゃ〜ん!」
すずかも名前を呼びながら歩く。
「いないね…………」
「ったく、どこ行ったんだか………」
こうなるんだったら無理してでも2人と行くべきだった。
道を外して迷ってなければいいが…………
「零治君、落ち着いて。取り敢えず先に進もう」
「……………ああ、そうだな」
すずかの言うとおりだ。
焦っても仕方ないな。
「ありがとうすずか」
「うん、どういたしま………きゃ!?」
「すずか!?」
咄嗟にすずかの手を掴み、俺の体に抱き寄せた。
「大丈夫か!?」
「う、うん、ありがとう…………」
ライトを当て、地面を見てみる。
どうやら、地面にあった溝に足を引っ掛けてしまったみたいだ。
転んだ先に大きな岩があったから危なかったな……………
「れ、零治君………」
「ん?どうした?」
「助けてくれたのは嬉しいんだけど…………」
そう言われて俺は今の状況を確認してみる。
すずかを抱きしめている俺。
これって、やばくね?
「ごめんなさい…………」
直ぐにすずかを離した。
「う、ううん、助けてくれてありがとう…………」
暫く、二人には気まずい時間が流れていった……………
「取り敢えず神社についたか………」
階段を登りきり、俺は呟いた。
やはり暗いため、中に誰かいるのか分からない。
俺はライトを照らしながら、2人の名前を呼んでみた。
「星〜!ヴィータ〜!」
呼びかけても返事がない。
「ここにも居ないのかな?」
「そうみたいだな…………一体何処に………」
そんな時だ。
「レ…………イ………」
「この声は星!?どこだ!?」
俺はすかさず声のあった方へライトを向けると、
「ううっ…………」
「ぐすっ…………」
境内の社に小さく座っていた二人を発見した。
よかった、無事みたいだな。
「大丈夫か二人とも?」
俺がそう言った瞬間、
「レイ〜!!」
「零治〜!!」
抱きついてきた二人によって、地面に頭を打った。
「何でいきなり抱きついてくるかな…………すずか、血とか出てない?」
「大丈夫、出てないよ」
取り敢えず、めっちゃ痛かったので、2人に正座をさせてるが…………
「くぅ………
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