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空に星が輝く様に
429部分:第三十三話 告白その一
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第三十三話 告白その一

                      告白
 星華はだ。陽太郎に言った。
「実は私」
「月美のことだよね」
「ええ、嫌いだった」
 このことを正直に認めるのだった。
「入学した時から嫌いだった」
「そうだったんだな。それで」
「いじめようとした」
 それを言った。今ここで。
「クラス委員にしたのも」
「それでか」
「うん、意地悪で」
 このことも話してだった。
「最初見た時から。何となくむかついて」
「私も」
「それは」
「同じだったから」
 ここでだった。三人も話すのだった。
「それで四人で無理矢理」
「クラス委員にしたの」
「それでだったの」
「それ、察したから」
 ここでだ。椎名が話してきた。
「私いつもつきぴーの隣にいたの」
「ああ、それでか」
「それでだったの」
 今の椎名の言葉にだ。陽太郎だけでなく月美も顔を向けた。
 そのうえでだ。あらためて椎名に言うのだった。
「月美の為だったのか」
「御免、全然気付かなかったわ」
「気付かないようにしてたから」
 これはいつもの椎名だった。まさに彼女であった。
「だから」
「月美を気遣ってなんだな」
「うん」
 陽太郎の言葉にすぐに頷く。
「つきぴーに気付かせたら。つきぴーが悲しむから」
「だからか」
「そう。だから」
 それでだというのである。
「そうしたの」
「悪いな」
 陽太郎はその椎名に対して礼を告げた。
「月美の為にそこまで」
「友達の為に何かするのは当然のこと」
 これが椎名の返答だった。
「そういうこと」
「それでなの」
「そう、だから」
 こう言うのであった。
「気にしなくていいから」
「気にしないでいられるかよ。いや、本当にな」
 陽太郎はここではだ。真剣な顔になって話すのだった。
 それでだ。椎名にあらためて話した。
「お陰で助かったよ」
「だから気にしなくていい」
 また言う椎名だった。そうしてだった。
 陽太郎はあらためて星華に顔を向けてだ。そうして話すのであった。
「それで文化祭もだな」
「あれは」
 星華は言葉を止めてしまった。しかしだった。
 意を決した顔になってだ。そのうえで話したのだった。
「この娘と斉宮が付き合ってるの見たから」
「俺と月美が!?」
 今それを聞いてだった。陽太郎の目が動いた。
「それってどういうことだよ」
「だからそれは」
 星華は言おうとした。だが今度ばかりはだった。
 どうしても言えなくなった。身体が震え言葉が止まる。
 けれどどうしても言おうとする。それが葛藤していた。
 そのまま止まってだった。完全に沈黙してしまった。
 その彼女にだ。星子が言った。
「お姉、駄目
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