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いたくないっ!
カーテンコール2
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『素敵だね、動画アップされているの見つけて聞いちゃいました。これは名曲ですね。何度聞いても、じんわり涙が浮かんじゃいます』」

 敦子「ありがとうございます! 嬉しいです!」

 八王「編曲を担当したぼくも!」

 敦子「でもよく見つけられましたね、その動画」

 トゲ「『ただ、歌詞の中で分からないことがあります。この世にいることに意味があるかは分からない、それでもその笑顔を守りたいと思う、というところです』」

 敦子「そのまんま、だと思いますが」

 トゲ「『これはつまり、君は生きる価値のない劣った人間だけど、そんな君を守りたいと思う奇特な人もいるんだから頑張れ、ってことでしょうか。だとしたら上から目線でムカつくんですが』」

 敦子「うえーーーっ、違いますよおお! 歌詞のどっちの部分も、この語り手自体のことですよお。『人が生きていること、自分が生きていること、それに意味があるかは分からないけど、守りたい笑顔があるんだから、きっと意味はあるんだ』ということなんです」

 トゲ「なるほど」

 敦子「合唱祭のクラス創作曲で、生徒一人ずつ歌詞を考えたんですが、その時に作ったものなんですよね」

 定夫「ああ、そうなんだ。中一の時に作ったとは聞いていたけど」

 敦子「うん。中一の、ちょうど酷いイジメを受けていた時で、自己肯定したかったんですよね。でもそのせいか、暗い内容になっちゃって、発表の際には一番最初に弾かれちゃいましたけど。『生きる意味が分からない』、など退廃的すぎるだろ、とか先生に注意されちゃったり」

 トゲ「前後の文を見れば、いやそもそも全体が、優しく前向きに素敵に生きるためのメッセージなのに、一つの言葉だけを捉えてしまっているのでござるな。……しかし敦子殿がイジメを受けていたなんて、まだ信じられないでござるよ」

 定夫「確かに」

 敦子「わたしの幼少期から声優になるまでを綴ったスピンオフ作品、『敦子ナンバーワン!』を読んでいただければ、そのあたりは詳しく書かれているはずですよ。って、宣伝しちゃいましたあ。にゃはあ。発表はまだまだ先らしいですけどね」

 八王「いや、あれ作者の冗談じゃなかったっけ?」

 定夫「だよな」

 敦子「えーーーーーっ! そ、それ、ほんとうですかあ?」

 八王「って聞いたけど、ぼく。面倒だから書くのヤダとか、敦子なんかダセーとか、誰か酔狂な人が代わりに書いてくれねーかなあ、とか」

 敦子「にゃーーーっ! 誰かあ、書かせてっ! ムチ打って書かせて! 他のっ、他の酔狂な人でもいいのでえ、どなたかあ、書いて下さあい!」


 天井から、すーーっ、と幕がゆっくり降りてくる。


 定夫「今度こそ、本当に閉幕だ。では、敦子殿の悲痛な叫
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