06.そうだ、刑務所に逝こう。
第1回
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事により、不機嫌そうな顔をするフラン。その下には、フランに目を隠され、身動きを取れないように、上手く腕を抑えられた琴葉が。
「如何する? 琴葉。色々人が来たけど、止める?」
「止めます!! 止めて下さい!!」
「やぁだね」
葉月達がフランを取り抑えようと掛かったが、もう遅い。
「ヒッ………ン"ン」
「はぁ……全く、君はこうやって無いと、直ぐに声を我慢する………もっと聞かせてよ。琴葉の可愛い声」
「ひぁ………!」
先程の葉月の様に、羞恥に因って石像のようになっている。
「………は、はなえてくらさい!!(離れて下さい!!) フランさん!!」
「無理。最初は一寸のつもりだったのだけど………琴葉が凄く可愛くて、止められなくなった」
「え………っあ」
もう、俺達には無理です、と割り切った葉月達は、直ぐに扉の方を向く。
すると、そのタイミングで二人の人間が首領室に入ってくる。
「首領、折笠です。先日の会議の資料を………お持ち、しま………し…………」
「首領、一条です。先日の任務の報告書を…………」
響也と千尋だった。
「あー、資料なら机に置いておいてくれる? 今忙しいから、後で読む」
「いやいやいやいや!! 何やってるんですか!! 俺の琴葉です、返して下さい」
「いえ、僕達の琴葉です。独り占めは、いくら首領でも許しませんよ」
「だ、だから、わたしは誰の物でも無い………!!」
石化を解いた葉月達と琴葉を含め、八人でフランを睨み付ける。
と、フランは流石に諦めたようで、一つ溜息を吐いてから、琴葉の上から退く。
「あ、ぶな……かった…………」
「琴葉さん………大丈夫ですか?」
「否、もう駄目。死にそう」
「じゃあ、部屋まで運んであげようか?」
「いえ、大丈夫です!! ………ハァ」
「何で溜息を吐くの? 楽しかったじゃ無いか」
「一寸隣の部屋借りますね」
「二人きりで続きがしたいのかい?」
「服を整えてきます」
そして、乱暴に扉を開け閉めし、隣室――――フランが寝室として使っている部屋に姿を消す琴葉。すると、急にフランがそわそわと挙動不審な動きを始める。
「如何為たんですか、首領」
「否、襲いに行こうかなぁと。あ、折笠君と一条君も行く?」
「「巻き込むな下さい」」
「うぁぁああああああああ!!?」
隣室の扉の向こうから絶叫が聞こえてくる。
全員が唾を飲み込みつつ、扉に近付き、その扉を開ける。
其処には、何者かに押し倒される琴葉の姿。
「もう散々なんです!! ってか、誰ですか!!?」
「あ、ノア君じゃないか」
「あ、フラン」
「吸血鬼かぁぁああああああ!!」
不運すぎる被害者、琴葉。
「フ
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