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3章 穏やかな日々
22話 将来の旦那さん?Part2
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に圏外に出たこともないんじゃないでしょうか」

「そうなると、ますます危険ですね…」

 その子の身を案じ、リアはうなった。その時、ふと気になることがリアの中で浮上する。

「その子は半月前に来たとはいえ、来た直後にサーシャさんもちゃんと軍の連中のことを教えましたよね?それなのに一人でふらふら出歩いたんですか?」

「それは…」


 サーシャはちらりと部屋の隅のほうに目をやる。彼女の視線の先には、居心地悪そうに眼をそらし、もじもじしているギンと、彼の仲良しの2人の男子。


「…あの子の首の左半分には、赤くただれたやけどの跡があって、どうやら、ギン達がそのことをからかったらしいんです。ミカもその跡のことを気にしているみたいで、それで…」
「教会を飛び出して行ってしまったと」


 呆れた目で、加害者である3人組をリアが見やると、3人は委縮したように小さくなっている。

 リアは立ち上がると3人のほうに歩み寄り、目線が同じ高さになるように膝をついた。

「どうしてミカにそんなこと言ったの?」
「っ…!そもそもあいつが悪いんだ!俺たちのこと、見下した目で見てくるんだぜ!?」
「そ、そうだそうだ!」
「原因は全部あいつなんだ!」

 ずっと目をそらし続けていた3人だったが、急に強気になる。キッとリアをにらみ、皆堰を切ったようにまくしたてた。たが、リアは静かな調子を崩さなかった。

「もしかしたら、ミカはそう思ってるかもしれない。でも、それだってただ自分の被害妄想だってこともあるし、それでもね、言っていいことと言っちゃ悪いことがある。紳士は絶対そういうことは言わないんだよ?」

「…ほんとに?」

「ほんとほんと。ツカサ君は、絶対にそういうことは言わない」

 うんうん、とリアがもっともらしくうなずくと、ギンはせわしなく瞬きをした。

「兄貴がそうなら…しょうがねぇ」
「いい子だね。じゃあ、ミカが帰ってきたら、ちゃんと謝ろう」

 しおらしくなっている3人の頭を撫でる。ここの男の子たちの憧れはツカサだ。すっかりツカサのことを兄貴と呼んで慕っている。だから、ツカサがこうしている、ああしているというと、すぐにその通りにするのだ。




 立ち上がりつつ、そういえばツカサの索敵スキルの熟練度の低さを思い出し、内心あっと思った。ここまで時間がたった足跡は、ツカサの熟練度では追跡できないだろう。大丈夫だろうか。だが、自分はここから移動することができないというもどかしさを抱え、どうしようもなくため息をついた。




 だが、そのもどかしさはすぐに解消されることになる。リアの聞き耳スキル、そして索敵スキルに引っかかったものがあるのだ。そして、すぐに、玄関の扉が押し開けられ、1
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