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3章 穏やかな日々
22話 将来の旦那さん?Part2
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そうなアカリ。そして部屋の隅のほうでは動揺しているギン。


「子供の一人が外に出たまま帰っていないんです、それでツカサさんが探しに…」
「っ、それは困りましたね…!」

 ここ、始まりの街は最近軍の連中に占拠されつつあるという話を聞いた。人を無条件で捕まえたり、ひどいときには売る連中もいるらしく、とてもじゃないが、治安がいいとは言えない。

「…私は出ないほうがいいですか?」

 軍の連中がのさばっていることを知っているため、リアが問うと、サーシャは頷いた。
「ええ…万が一、ツカサさんが見つけられなくて、あの子が捕まっていた場合、ここの教会をゆすりに来る可能性があるんです。ここはリアさんとツカサさんのおかげで随分裕福な暮らしをさせてもらっていますからね、目を付けられ始めていて…」
「なるほど、事情は分かりました。ひとまず、ここで待機しておきますね」
「よろしくお願いします」

 リアはメニューウィンドウを開くと、この教会に入る前に解除していた武装を再び装備する。といっても、私服に愛剣であるテンペストをぶら下げただけだが。圏内ではダメージが与えられないため、防具は必要ないのだ。


 聞き耳スキルと索敵スキルを発動させたままにして、サーシャに詳しいことを聞くことにする。

「ちなみに、いなくなった子は誰なんですか?」

 ここには毎月のように通っているため、全員の子供の名前と顔は一致いている。

「ミカという10歳の女の子です。つい最近来たばかりの子なので、リアさんとツカサさんとは面識がないとは思います。」
「最近ですか?珍しいですね」

 サーシャは定期的にこの始まりの街を巡回し、一人になっている子供がいないか、いた場合は保護するという活動をしている。しかも、小さな子供関連の情報は出回りやすいため、ここの教会にいる子供たちも、全員SAO開始から半年以内にサーシャに引き取られていた。だが、もうすぐ2年が経とうとしているこの時期に、今更ポッと出てくるだろうか?今まで一人で生きてきたのだから、レベルはある程度上げているだろうし、わざわざ今になって大人に保護される必要性はない。

 そんなリアの思考を察してだろう、サーシャは言いにく気にまつ毛を伏せた。

「最近まで、父親と2人で暮らしていたそうなんです。彼女の父親がフィールドに出て、モンスターを倒して稼いでいたそうなのですが、半月前、その父親が殺されてしまったらしくて…一人で始まりの街を歩いているところを保護しました」

「じゃあ、戦闘能力はないんですね?」
「流石に子供といえどプライバシーの問題はありますから、メニュー画面は見たことありませんが、たぶんないと思います。発見した時も何も武装していなかったですし。恐らく、その子自身はチュートリアル後
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