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【シェアワールド】ユア・ブラッド・マインー新約・魔鉄文明英雄譚ー
あらすじ
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次話
いつ頃からかは不明であるが――この世界の地球では、『
魔鉄
(
ブラッド・スティール
)
』と呼ばれる物質が採掘される。鉄によく似た外見、表層から見る科学的組成を持つものの、人の手では加工の出来ない物体。人類にとっては無用の長物とされた、『物質界の悪魔』。
やがて『三層世界論』に基づく研究により、人々が生きている世界よりも高位に位置する世界からやって来た、魔法の金属であることが判明するこの物体。その真の力、役割を世に知らしめたのは、当時トルコ、ボアズキョイと呼ばれていた地に姿を見せた、一人の青年であった。
名を、ラバルナという。
古い言葉
(
ヒッタイト語
)
で『皇帝』を意味するその人物は、魔鉄を架け橋として、上位世界とこの世界を繋ぐ巫女、『
鉄脈
(
ブラッドマイン
)
』を有する鉱山の現身、そして『魔法の炉心』としての役割を与えられた存在?―『
魔女
(
アールヴァ
)
』の素質を持った少女と契約。
高位の世界からの干渉によって、現実を改変する術、『
鉄脈術
(
リアクター
)
』を獲得、後に『ブラッドスミス』と呼ばれる異能者として覚醒したラバルナは、己の名を冠する帝国、『ラバルナ帝国』を設立。社会的支配体制の異なる複数の連邦・連合をまとめ上げる連結システム、『
超国家
(
ドミニオン
)
』の名のもとに、己と、そして仲間の製鉄師??ブラッドスミスと魔女のペアで1組となるそれを率いて、瞬く間に世界を支配下に置いた。
支配は50年にわたり続いた。
ラバルナ帝国の支配のもと、それが正しい形であったかは否として、人類は繁栄と結束、そして平和を手に入れた。
しかしその日々も終わりを告げる。ラバルナ自身が、正体不明の事故によって死去――上層部も共に死んだことにより、帝国はまるで汽車との連結を外された貨物であるかのように分解。平和と結束を置き去りに、さらなる繁栄、そして栄華の継承を求めて争い出した。
帝国の独占していた魔鉄加工技術と、『製鉄師』を生み出す方法は全世界に拡散。見かけと力ではなく、意思とイメージが世界を変える、新たな金属の時代――石器時代、青銅器時代、鉄器時代に次ぐ最新のフェーズ、『魔鉄器時代』がやって来たのだ。
やがて世界は、力を持った超国家たちが支配する、緩くもはっきりとした結束と、それに属さぬ勢力たち、という構図へ収束し、小競り合いとにらみ合いを続けている。
あれから、30年が過ぎた。
今、超国家たちのにらみ合いからはぐれ出た極東の島国、日本皇国に、帝国の血を継ぐ一人の少女が舞い降りる。
それは新時代への福音か。
それとも黙示録の
喇叭
(
さきがけ
)
か。
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