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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 17 尻尾の掴み合い
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時の記憶も理性も失って、ワシの大切な家族を傷つけた……その時が来たら、例えそれがイブキであっても、鬼であっても……容赦はせん。」
「そんな……。」
「………。」
マスターの言葉にエメラは息を呑み、再びその言葉の重さを痛感したウェンディは唇を噛み締めた。
他の皆も、すっかり肩を落としてしまっている。
「んで?これからあたし等はどうするんだい?」
カナが腕を組み直しながら口を開いた。
「ウェンディの話からすると、イブキが完全に鬼と化してしまうまで……もう、時間も無いのよね……?」
「当の本人のイブキもいないし、呪いを解く方法も分からない……か。」
レーラとティールがそれぞれ首をひねり、顎に手を添えながら考え込む。
「いや、まだ諦めるのは早い。」
そう言ったのは今までずっと皆の会話に耳を傾けていたエルザだった。
エルザは自分のその言葉に顔を上げた皆を見回しながら再び口を開く。
「これだけの人数がいるんだ。協力すれば、イブキの呪いを解く方法もきっと見つかるはずだ。……いや、仲間の命がかかっている。必ず見つけなければならん!」
エルザの言葉にナツとグレイはニィッと口角を上げ、コテツが唇を引き結び、ガジルがギヒッと乾いた笑いを零し、アオイとエメラは顔を見合わせ頷き合い、ルーシィが胸の前で拳を握り締める。
「一人じゃ不安なことでも、不可能なことでも……仲間がいれば寄り添って、支え合えるんだ。」
「ふふっ、エルザの言う通りだね。」
皆に言い聞かせるように紡いだエルザの説得力のある言葉に真っ先に賛同したのはリンだった。
リンはコップに残っていたピーチソーダをストローで一気に飲み干すと席から立ち上がる。チリン、と頭の上で鈴が軽やかに鳴り響く。
「いつまでもくよくよしてちゃダメ。仲間のピンチに立ち向かうのが、私達
妖精の尻尾
(
フェアリーテイル
)
の魔導士でしょ?考えて悩むより、まずは行動……ううん、思いっきり暴れないと!」
「リンさんの言うとーり!」
小首を僅かに傾げながら言うリンの胸にサーニャが勢いよく抱き着く。
「確かに、悩んでるなんて俺達らしくねェよな。」
「あぁ、全くだ!」
「見てくれ!新しい舞を思いついたんだ!名付けて……“暴れ回る”!」
「言葉通りただ暴れ回ってるだけじゃねーか!」
「おい止めろって!」
「まぁ、これが私達らしいよね。」
サーニャに続いてウォーレン、マックスが頷き、たった今思いついた舞を披露するビジターをリーダスとナブが止め、ラキとキナナがそれを見て笑い合う。
「で?行動っつっても、具体的にどーしろっていうんだよ?」
「俺はリン姉が行くとこなら、どこでもついてくぜ!」
柱に体重を預けていたラクサスとその隣で頭の後ろで腕を組みな
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