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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 17 尻尾の掴み合い
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悪魔”と呼ぶということさ☆」
テレスコープの言葉に今度はミヅキが目をパチクリさせる。だが、それはほんの一瞬のことで、ミヅキは手で口元を押さえながら小さく笑う。
「ん?ミヅキ、何でそんなに笑うんだい?僕は、何か可笑しな事を言ったかい?」
「ううん、違うの。……あはは、なんか…テレスコープの言う通りだなーって、妙に納得しちゃって。」
「うーん?よくわからないが、ミヅキが笑ってくれたのなら、それに勝るものはないよ☆ペガシス、君もそう思うだろ?」
意味はわからないが、未だ笑っているミヅキを見て嬉しそうにテレスコープはその場でターンを決める。その隣でペガシスも大きく頷いた。
「はぁ〜……笑った笑った。さてと、そろそろお暇しようか。ルギアルにも詳しいこと話さないといけないし、ケイトがお茶淹れて待ってくれてるしね。」
「あぁ、そうだな☆ミヅキ、とうやらペガシスが乗せてってくれるみだいだ☆」
「ホント?…じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかな?ありがとう、ペガシス。」
ミヅキが優しく顔を撫でながら改めてお礼を言うと、ペガシスは心底嬉しそうに透き通った美しい青い瞳を細める。
ミヅキは器用にペガシスの背中に跨ると、腕を伸ばしてテレスコープを自分の前に座らせる。
「それじゃあ、帰ろうか。」
「あぁ☆ペガシス、出発だ☆」
テレスコープの言葉に鼻を鳴らして応えると、ペガシスは二人を乗せて歩き出す。
ミヅキはペガシスの背に乗って揺られながら、改めてルギアルとケイトから教えられたバンリに関する情報と、先日ケイトと共にラナンキュラスの街の海で出会った
花時の殲滅団
(
ブルーム・ブレイカーズ
)
の面々とその時に感じた違和感を思い出す。
「妖精に尻尾があるのかないのか、なんて……そんなの誰にも分からない永遠の謎だけど……上手に尻尾を隠しながら妖精の群れに紛れている“悪魔”はたっくさんいるんだね。」
不敵に微笑み、金色の瞳を妖しく煌めかせながら、ミヅキは魔導図書館を後にする。そして図書館の外に出ると、ペガシスは純白の翼を広げ二人を乗せたまま青空へと飛び立った。
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