416部分:第三十一話 夜の港でその十一
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ってもだというのだった。
「よかったですね」
「よかったって」
「何が?」
「それは」
「許されないことをしようとしました」
それはだというのだ。そこにだった。
「けれど。それが最後までならなくて」
「それでなのね」
「許されないことがならなかったから」
「それでなの」
「うん」
こう答える星子だった。
「そうなの」
「そうなのね」
「ねえ、お姉」
また言う星子だった。それでだった。
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