第八幕その十一
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「いや、本当に魚介類はいいわ」
「色々なお料理もあるし」
「健康にもいいし」
「素敵だね」
「そうね、ただね」
ここでこうも言ったナターシャでした。
「幾ら美味しくてもやっぱりシュールストレミングを出したのは失敗ね」
「そうね、流石にね」
オズマもそれは、というのでした。
「それはないわ」
「そうですよね」
「全く、奇想天外にしても」
「それが過ぎますね」
「オズの国は奇想天外が常でも」
それでもというのです。
「その質と内容がね」
「過ぎますね」
「ええ、本当に」
それこそというのです。
「私もあの缶詰は食べたことがないけれど」
「噂によりますと」
「爆弾だから」
そこまで強烈なものだからというのです。
「お魚初心者の人達に出したらね」
「喧嘩にもなりますね」
「貴方達でもびっくりするでしょ」
「はい」
ナターシャはオズマに五人を代表して答えました。
「絶対にそうなります」
「そうよね、けれどね」
「私達はですね」
「お魚の、魚介類の本当のよさをね」
「犬の国の人達に知ってもらって」
「猫の国の人達と仲直りしてもらいましょう」
「わかりました」
ナターシャも頷きました。
「その為にも」
「まずは香辛料を手に入れましょう」
「最高の調味料を」
「色々あるけれど」
香辛料と一口に言ってもです。
「それをね」
「貰ってそうして」
「猫の国に行くのよ」
「面白い旅もここで一つの目的地に到達ね」
ガラスの猫は背伸びをしつつ言いました。
「そう思うと面白いわ」
「そうね、目的を一つ達成したらね」
「その分だけ満足感があるでしょ」
「ええ」
その通りだとです、ナターシャはガラスの猫に答えました。
「私にしてもね」
「じゃあね」
「ええ、香辛料を手に入れましょう」
一行はさらに道を進んでいきました、そうしてガラスの猫の言う目的地の一つに意気揚々として向かうのでした。
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