410部分:第三十一話 夜の港でその五
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に今から」
「行こうか」
「はい、行きましょう」
こうしてだった。月美は陽太郎をその場所に案内するのだった。そうしてだった。
そこはだ。陽太郎にとってははじめて見る場所だった。しかし月美にとっては二回目だった。そこはあの時と同じだった。
闇の中の海から波音が聞こえる。停泊する船や街の灯りが遠くに見える。夜空には星座が瞬いている。そうした場所だった。
船の汽笛を聞いてだ。陽太郎は言うのだった。
「あのさ」
「はい?」
「汽笛って今まで何度も聞いたけれど」
港町にいるからだ。聞いていない筈がなかった。
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