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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第53話 グランセル城での戦い
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ヘイムダルの地下水路にも入った事はあったけど、向こうと似たような構造だな……)


 一度ヘイムダルの地下水路に入った事のあるリィンは、グランセルの地下水路も似たような作りなのに気が付いた。


「さて、例の隠し水路の場所まで急ぐとしようか」
「ええ、でももしかしたら地下水路にも見張りが周っているかもしれないので注意して進みましょう」


 四人はクローゼから渡された地図を頼りに地下水路を進んで行く。途中で特務隊の見回りを発見するが、ヨシュアの指示でそれをかわして更に奥に進んで行く。


「やはり地下水路にも特務隊は配置されていたか、でもヨシュア君のお陰で難なく潜り抜けれたね」
「ええ、隠密行動は得意ですから。しかし地下水路に特務隊が回されているという事は敵は僕達の動きを把握しているという事でしょうか?」
「奴らが秘密の地下水路を知っているとは限らんからな、まずはそこに行って様子を確かめてみよう」


 オリビエがヨシュアの指示の的確さを褒めるとヨシュアは半笑いで頬を掻く。そしてもしかしたら特務隊は秘密の地下水路の事に気が付いているのではないかと警戒するが、ジンがまずはそこに向かって様子を確かめようと言い全員が同意した。


「……付きましたね」


 その後魔獣や特務隊をかわしながらヨシュア達は目的の場所に到着した。


「どうやらここには敵はいないようですね」
「ああ、なら奴らがここに来る前に隠し水路を開けてしまおう」


 様子を伺ったリィンは辺りに敵がいないことを確認すると、ジンが素早く水路の壁の一部に近づいて注意深く探る。


「むっ、あった。こいつがスイッチだな」


 壁に隠された僅かな凹むを押すと、壁の一部が横に動いて通路が現れた。


「よし、この隠し水路を通ってグランセル城に潜入するぞ」
「はい、でも何がいるか分かりませんから最大限の注意はしていきましょう」


 四人は隠し水路を通り奥を進んで行く、すると先ほどのようにスイッチのある壁を発見した。


「ここが終点のようですね」
「ああ、後は正午までここで待機していればいいだろう」


 リィンはここが終点だと言い、四人は作戦開始まで身を潜めておく事にした。



――――――――

――――――

―――


 一方その頃、王都グランセルの前にある広場にラウラと遊撃士チーム、親衛隊が集まっていた。そしてエステルとシェラザード、フィーは特務艇の中で待機していた。


「でもまさかフィルが飛行船の操縦が出来るなんて思わなかったわ」
「ん、仕事で使う事もあるから操縦はできる」
「一体どんな仕事をしているのよ?」
「……運搬業?」


 エステルはフィー
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