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ねここい
第11話
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に全ての別荘に設置されておりますの。しかも最新機種が発売される度に買い換えるので、一度も使わずに払い下げることも暫しですわ。そのカラオケ機も先月入れ替えたばかりですから、まだ誰も使用してないのですよ」

「じゃぁ持ち主より先に使っちゃ拙いか?」
「いいえ。先程も申しましたが、使わずじまいなんて事もあるので、気にせず利用して構いませんわ」
カラオケが好きなのか、美女を見るときのように瞳を輝かせてる。

「蔵原君……カラオケ好きなの?」
皆の思いを汲み取ってか、小林先生が代表して聞いてくれた。
「歌なら誰にも負けない」
凄い自信だな……

「リュー君は超歌が上手いのよ?」
ピアノもギターも弾けると以前真田さんが言ってたから、相当歌も上手いのだろうとは思うが、本人がそう思っているだけって事もあるし、油断は出来ない。

かく言う俺の姉も自分では歌が上手いと思っているジャイアン体質だ。
歌が好きで勝手に歌うのは問題無いが、下手な歌を聴かされるのは勘弁して欲しい。
我が家は父も母も、そして俺も音痴な家系だ。
姉以外は音痴である事を理解しているが、アイツだけは解ってない。

蔵原のことが好きな真田さんだから歌が上手いと勘違いしてるのかもしれないけど、下手の横好きという言葉もあるから、油断はしてはいけない。
そんな身構えた状態で蔵原の動きを目で追う俺。

使用許可が下りた途端、スイスイ準備していく蔵原……手慣れた物だ。
「あれ? ギターも置いてあるけど……何で?」
カラオケ準備中に、機会の横に高価そうなギターが置いてあることに気付く蔵原。

「それはお兄様の趣味ですわ。演奏出来るのでしたら、そちらも使って宜しいですわよ」
「ラッキー☆」
白鳥さんからギターの使用許可も貰い、満面の笑みで準備を進める蔵原。

マイクスタンドにマイクを差し込み、軽くギターの弦を全て指で鳴らすと「よし、チューニングは合ってる」と一言。
聞いただけで解るんですか?

手元に置いておいた操作パッドで選曲すると……
激しくギターを弾き、演奏を始めた。
モニターを見ると“DOES”の"ジャック・ナイフ”と表示されてる。

あまり歌に詳しくないが、この曲はかなり激しい曲目な様で、マイクの前の蔵原からは爆音が轟いてくる。だが驚くのは、この爆音に負けない声量で歌う蔵原だ!
しかも言うだけあって凄く上手い。

そんなに耳が肥えてない俺にでも上手いと思える歌声。
カラオケの使用を許可した白鳥さんも驚きの表情で眺めている。
いや、白鳥さんだけじゃ無い。佐藤さんも渡辺さんも……小林先生さえも驚き聴き浸っている。

う〜ん……唯でさえ歌が苦手なのに、激うまな蔵原の後に歌うのは抵抗ある。
って言うか、人前で音痴をさらけ出すことに拒絶反
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