00.K猫と白猫
第一章
Phase.04
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
……って、いつもの事か」
涙がそう言うか、琴葉の耳には届いていなかった。書類を仕分ける手を止め、光の無い瞳で部下達を見ている。
この世界には、少なからず「人外」と呼ばれる者が存在する。鬼や吸血鬼等だ。
この場に居る者では、アリサとユリアが「鬼」と呼ばれる種族の者だった。彼女等は、人間の様に姿を惑わせて生活している為、初対面の人では彼女等が鬼だとは気付かない。行動だって人間と同じ様な事をして、完全に人間の中にも溶け込める様にしていた。
「いや、問題無い」
ピクリと肩を震わせ、涙に言う琴葉。だが、それは涙が自分の方を見ていたので、適当に返してみただけなので、涙の問い掛けの答えとしては似合わない物だった。
琴葉は仕分けを再開する。何を考えていたのか、それとも唯何も考えずにぼうっとしていただけなのかは誰にも分からない。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ