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虹にのらなかった男
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アブルホールをMS形態に変形させて避難の補助をしていると不意に通信が入った。

母艦…ホワイトベースからの直通だ。

ガンダムとも繋がっているらしい。

『サイド7に残ったガンダムの部品は破壊しろ!』

『なぜです?まだ三機分くらいは…』

『ジオンに機密を渡せと言うのか!』

どうやら残った部品をどうするかで揉めているらしい。

「待て!ブライト少尉!技術士官としてそれを認める訳にはいかない!
アレはこれから必要になる!」

『ガンファイターにも…!
子供が口出しするな!』

んだと?軍歴6ヶ月のひよっこめ…!

「私はV作戦RX計画副長アベル・ルセーブル技術中尉!貴様より階級も軍歴も上だバカ!
ガンキャノンとガンタンクの部品は最悪捨てていい!ガンダムとあぶ…ガンファイターの部品だけは回収しろ!」

『なんだと…!?』

「命令だノア少尉」

『くっ…了解した』

「カシアス中佐もよろしいですか?」

カシアス中佐とは、以前会って話した事がある。

ホワイトベースの艦長は、V作戦の要と言える人物であり、RX計画とも深く関わるからだ。

『君が…言うのなら、そうしたまえ…うぅ…!?』

「カシアス中佐!」

くそっ…。

「アムロ君。積み込み急ぐぞ!」

『はい!わかりました』

side out











時は少し遡り、コロニー隔壁内部第384通路内では三人の人影が駆けていた。

ズンッという振動が三人を襲う。

「ぐっ…ローザちゃん、大丈夫かい?
アオちゃんは?」

「だ、大丈夫でしゅ…」

「問題ないっすよ」

アオはアベルに言われた通り、ローザとヴェルツを捕まえ、384通路からホワイトベースへ向かっていた。

「ジオンの攻撃…アベルは何か知っていたのか…?」

「ヴェルツ大尉?」

「アベルの態度…ジオンの攻撃タイミング…まさか…アベルの奴スパ…」

ヴェルツは最後まで続ける事が出来なかった。

叩かれたからだ。

パイロットスーツのうえから、腰の辺りを叩かれた。

叩いたのは、ローザだった。

「お兄ちゃんはスパイなんかじゃないもん!
お兄ちゃんはガンダムとアブルホールつくったもん!
ジオンをやっつけるんだもん!」

「ああ、えっと、ごめんよローザちゃん。
俺もこの状況で頭がおかしくなってたみたいだ」

「ちがうもん…お兄ちゃんはれんぽうの士官だもん…」

「ああ、そうだな」

「ま、私は副長がスパイじゃないって確信あるっすけどね」

「「?」」

「副長のロザミィちゃんを思う気持ちは絶対に本物っすよ。
だから、あの人がロザミィちゃんの
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