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虹にのらなかった男
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ル求む!」

アベルは秘密工場のモニター室兼指令室でWBとの直通通信を開いていた。

『不可能だ!現有戦力でどうにかしたまえ!』

「では好きにやらせてもらう!」

アベルは受話器を叩きつけた。

そしてインカムに対して怒鳴った。

「きいた通りだ!MSの搬入は一時中止!
技術士官は地下に避難!
戦闘要員の第一第二小隊は技術士官の避難を援護!
それ以外の者で応戦できる者は応戦!
しかし直ぐに引け!無駄死にはするな!
俺もアブルホールで出る!」

「副長!無茶ですよ!」

「MSにはMSだ!アブルホール出撃用意急げ!」

アベルにはアムロがガンダムに乗るタイミングがわからない。

アムロは主人公だ。きっとガンダムにたどり着くだろう、そんな確信がアベルにはある。

「でも、人死には減らさないとな…」

アベルは格納庫まで走った。

「アブルホールどうか!」

「出れます!ですが武装がバルカンとサーベルしか…」

「十分だ!」

現在アブルホールはファイター形態。

アベルはタラップを上り、コックピットに飛び込んだ。

「ここからは一人でやる!お前達は地下からホワイトベースに逃げろ!副長命令だ!」

周囲がラジャーと返し、御武運をと駆けていく。

アベルは周囲から人が居なくなった事を確認し、レバーを握る。

「アベル・ルセーブル!アブルホール出る!」

ペダルが踏み込まれ、バーニアが火を吹いた。

一拍置き、アブルホールは格納庫の屋根を突き破りその姿を表した。

「居たっ!」

アベルは直ぐ様二機のザクを目視。

低空飛行しながらバルカンをばらまいた。

だがそれでザクが落ちる事はなかった。

代わりにその体にはべったりと塗料が付着していた。

「くっそ!模擬弾じゃねぇか!間違えやがったなあいつら!?」

実際は宙戦機動テスト用の模擬弾を積み替えていないのだが、先の混乱では誰もが誰も責めようがない。

仕方なくアベルは機体を立て、垂直に飛び上がり一時離脱した。

そこをザクがマシンガンで狙って来るがアブルホールは二条の火線の間を縫うように距離を取った。

「ちぃっ!模擬弾でもできる事はある!」

変形せず弧を画くように旋回したアブルホールが再び二機のザクへ突撃した。

アベルがコックピット内で十字のレティクルをザクのモノアイに合わせる。

「そこっ!」

マズルフラッシュと共に吐き出された模擬弾が片方のザクのフェイスを直撃、モノアイ…メインカメラとその周辺機器を潰した。

「さて…これで離脱してくれりゃぁいいんだがなぁ…」

サブカメラは潰れてない。

まだ離脱できる筈だ。

とアベルがそこま
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