暁 〜小説投稿サイト〜
虹にのらなかった男
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「実験の邪魔っつってどっかやった」

あらら、とアオが言った。

「じゃ、ローザを頼んだぞアオ」

「うっす!」

ジープが出る。

ローザが後ろを向いて手を振っているので振り返してやる。

「さて、ガンダムをもどさねぇとな」

ウインチを掴み、二度引っ張るとうぃぃ〜と巻き上げられる。

上まで上がり、コックピットに入ってハッチを閉める。

「ルセーブル中尉、これよりガンダムを格納庫へ戻します。開けておいてください」

『了解』

四本のレバーと六つのペダル、その他十数のボタンやトリガー。

それらを操り鋼の巨人を動かす。

『なぁ、アベル』

モニターにヴェルツの顔が出た。

どうやら観測室に居るらしい。

「ヴェルツか。どうした?」

『お前よく動かせるよな』

「子供だからな。覚えも早いのさ」

ローザだってMSの操縦簡単に覚えたし。

『………大人としてのプライドがぁ…』

「ま、がんばれや」

その日はガンダムを格納庫に戻し、ミーティングをしてタスク終了だった。










翌日

『ゲートオープン。発進タイミングをルセーブル中尉に譲渡っす』

「了解。アベル・ルセーブル、ガンファイター出ます」

MS形態のアブルホールを格納庫から出す。

ガションガションと音を発てて戦闘機が歩く光景はさぞ面白いことだろう。

ゲート、つまりは格納庫から出たので脚部スラスターを起動させる。

「ホバーテストに移る」

『了解っす』

爆音と共にアブルホールが浮き上がる。

「ホバリング成功。機動に移る」

レバーを動かしアブルホールを動かす。

縦に横に、後ろに。

「データどうか?」

『数値異常ないっす』

ふむ、MS形態での動作テストよし。

「武装のテストに移る。標的用意」

『標的バルーン射出っす』

数百メートル先に複数のバルーンが射出された。

それに合わせレティクルが表示される。

ロックオンし、トリガーに指をかける。

「フロントヘッドバルカン掃射」

トリガーを引くと二条の光弾が吐き出される。

バルーンは全て割ったがそれで終わりではない。

「銃身温度異常無し。フロントヘッドセンサー異常無し。そちらはどうか?」

『アブルホール、異常無しっす』

よし。次だ。

「ビームサーベルのテストを行う。
仮想ザクを出せ」

『仮想ザクっすか?』

「ああ、予定通りだし問題無い筈だが?」

仮想ザクというのはザクを元に造られたガワだけの人形だ。

とは言え中身は空洞ではなくきちんと装甲強度が再現されている。


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