05.猫達は人狼ゲームをするそうです。
最終回 人狼ゲームが終了したら妹に引っ張られて、気付いたら敵幹部の執務室に入れてた。
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
あの後、結局フランは一度黒華兄妹に殺され、そして琴葉の『事実改変』に因って、半殺しの状態で生き返った。
「ねぇ、死んだら目の前に青い髪の女神様が居たんだけど」
「気にしないでください。きっと何処か違う世界の女神です」
「え」
そして、フラン、響也、千尋によって、参加者の役職が発表された。
「市民は、黒華紫苑、七星宙。占い師は、ユリア・フィルスコート。狩人は、如月レン。霊能者は、時雨紗耶香。双子は、七星輝、水城涙。人狼は、アリサ・フィルスコート、黒華琴葉。大狼は、黒華葉月。ささやく狂人は、白凪凛。恋人は、黒華琴葉、黒華葉月」
その後、琴葉は葉月を連れ、自分の執務室に戻った。後でレンが聞くと、「情報になりそうな物は全て仕舞ってあったし、フランさんにも許可を貰っている」との事だった。
「先ず、疑問に思った事、言って良いか?」
「ええ、どーぞどーぞ」
葉月は1つ、大きく息を吸ってから言う。
「黒華紫苑って誰だよ」
「私の部下。任務の時に拾って、名字が無かったらしいから、あげた」
「俺の許可なく?」
「当たり前でしょ」
淡々と返す琴葉に、葉月は大きく溜息を吐く。それだけだったが、琴葉は少し驚いた様な表情を見せている。それもそうだろう。あのデスゲーム前の葉月だったら、此の場面だけでも、能力を遣った戦闘までに発展している所なのだから。
「まぁいいさ。お前なら遣りかねぇとは思ってたからな」苦笑を浮かべながらも、柔らかい声でそう答える葉月。その反応に、また琴葉は驚いている。
「で、もう1つあるんだ。2日目の夜、あれは如何言う事なんだ?」
「……そのままだよ」
小首を傾げて問う葉月に、琴葉は真っ直ぐ葉月の瞳を見て答える。
「自傷行為については、白猫の居た時、怪我は全て治癒能力で治されて、何故か気持ち悪かった。だから、自分で傷をつけて、傷がついたままの状態にしたかった。自傷行為を始めるきっかけが、幹部達の人数合わせとして駆り出された人狼ゲーム。だから、『原因はアンタだ』って言った。其れに、あの治癒能力を持った構成員を、ゲームの度に呼んだのも、葉月だって分かってたから。『葉月にぃの事が大好きだったからなんだよ』って言うのは、普通に、小さい頃の葉月は、兄として大好きだったって事。正直、今の状態を小さい私に話したら、絶対『葉月にぃはそんな事しないよ。だって、私の大好きなお兄ちゃんだもん』とか言いそう」
小さく笑う琴葉は、何処か悲しそうだった。
「私はまだ葉月の事は許せない。だから、此れからも敵同士。でも……」
そのタイミングで、フランが執務室に入ってくる。それには気付いていたが、琴葉は続けた。
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ