十六匹め
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手にビリビリと衝撃が走る。
「メルト! 」
パシャっと氷が溶け、手がフリーになる。
そして直ぐ様バックステップで後退。
距離を十分に取ってお兄さんを見ると、剣を持っている方の肩を押さえ、うずくまっていた。
まぁ、百キロを越える衝撃を片手に持った剣で受け止め、しかもその全ての水を被ったとなれば、かなりのダメージだろう。
「なぁ坊っちゃん…マジで何者だよ」
「ただの狐だよ」
「はは…狐…狐か…。恐ろしい限りだ…」
次で『トドメ』だ。
「クリエイトアクア」
お兄さんの頭上に水球を作る。
上空20メートルの位置だ。
大きさは直径十メートル。
体積5×5×3.14×10×2/3…
えーと…25かける10かける2…
だいたい500立法メートル。
チラリと受付嬢を見るが、まだジャッジは出ない。
「シェイプシフト」
それを槍状に形成。
まだ出ない。
「フェイズトランストゥソリッド」
まだ出ない。
「じゅーう。きゅーう。はーち。なーな。
ろーく。ごー。よーん。さーん。
にーい。いーち」
まだ。でない。
「ゼロ。神のつ「そこまで!」
落下を始めた氷杭。
「メルト フェイズトランストゥフォッグ」
バシュッ!と辺りが水蒸気に包まれる。
だが次の瞬間には水が凍り、深い霧に包まれる。
そう、世界に命じた。
で、ふとおもったのだが、攻撃魔法って水属性魔法しか使ってない気がする。
だからまぁ、事後処理くらいは他の属性を使おう。
「クリエイト…いや…
ジェネレート・ダストデビル」
つむじ風を起こし、霧を上空へ散らす。
「試験終了とします。合否を協議しますので暫くお待ち下さい」
「坊っちゃん…協議するまでもなく合格なんだが、仕様なんだ…我慢してくれや」
「ん。わかったよお兄さん」
スタッフと思われる人がお兄さんに肩を貸し、ギルド屋内へ戻っていく。
そしてお兄さんと入れ違いに、さっきのバカが入ってきた。
「おぉぅこらてめーえ!チョーしこいてんじゃねーぞこらぁあ?」
なお今のセリフに強弱をつけると『おぉぅ↑こら↓てめーえ↑!チョー↑しこい↑てんじゃねー↑ぞこらぁあ↓?』となる。
要するに、酔っぱらいだ。
多分氷が割れるまで寒かったので酒を飲ませてもらったとかそんな感じだろう。
足取りも若干怪しい。
「おーい。ボーデーン。アイツやっちゃっていい?いいよね?」
「いいんじゃねぇの?」
「どこまでやっていい?」
「即死じゃなけりゃアタシがなんとかするけど?」
とボーデンがローブを叩く。
多分エリクシール
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