機動戦士ガンダム
2134話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
スマ性を、シェリルの教えによって増幅している……とでも言うべきか。
「……」
アンリは、自分の前で堂々と名乗ったセイラの姿を、ただじっと見詰める事しか出来ない。
いや、ラルとダグラスの2人も、ただじっとセイラの方を見詰めていた。
それでも、先に我に返る事が出来たのは、今までの経験から驚きに対する免疫があったからか。
「アンリ准将。貴方が、父の協力者であった事はラルやダグラスから聞かされました。そんな貴方に問いましょう。……今のジオンが、本当に父ダイクンの目指した国だったのかと」
「違います」
セイラの声で我に返ったアンリが、即座にそう告げる。
色々と思うところはあるのだろうが、それだけにまず今のジオンはダイクンの目指したジオンではないと、そう真実だけを口に出来たといったところか。
「ジオン・ズム・ダイクンが目指したのは、今のような虐殺を行う事ではなかった筈です。少なくても、宇宙に生きる同胞の命をこうも容易く奪うような真似はしなかったでしょうし、何よりも宇宙に住むべき者達の母なる大地たるスペースコロニーを質量弾として利用するなど……」
激情に身を任せながらアンリが告げるが、どうやらその様子からはセイラを間違いなくアルテイシアだと……ジオン・ズム・ダイクンの子供だと認識しているらしい。
証拠も何もないのだが、セイラの態度とカリスマ性が、父親のジオン・ズム・ダイクンを彷彿とさせたのだろう。
「では、私が作る新国家に……本当の意味でスペースノイドを独立させる為の国家の建設に、協力してくれますか?」
そう告げるセイラの言葉に、アンリは半ば反射的にだろう頷きを返すのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ