機動戦士ガンダム
2134話
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聞こえてくる。
そうして部屋の中に入ってきたアンリは、ソファに腰を落とす。
かなり高級なホテルの為か、ソファも当然のように高級な代物だった。
そうして数分が経過し……やがて、部屋の中に誰も入ってこないだろうと確認してから、俺達は姿を現す。
「悪いけど、ちょっといいか?」
「っ!?」
いきなり声を掛けられ、息を呑むアンリ。
……年齢も年齢だし、驚きで心臓が止まるとか、そういう事にならないといいんだけどな。
若干そんな心配をしたのだが、幸いにもアンリは特に何らかの異変を起こしたりしないまま、俺達の方に……俺、ラル、ダグラス、セイラの方に視線を向けてくる。
ラルとダグラスに視線を向けた時に一瞬その視線が止まったのは、当然ながらラルとダグラスを知っていたからだろう。
青い巨星の異名を持つラルは、ダイクン派の中でも高い知名度を持つ。
ダグラスも、ダイクン派として名高い。
それだけに、同じダイクン派としてアンリが知っていてもおかしくはない。
「失礼します、アンリ准将。少々お話があって、このような場を設けさせて貰いました」
「ランバ・ラル大尉か。……その前に、1つ聞きたい。どうやってここに? 先程私がこの部屋に入ってきた時は、誰もいなかったと思うが」
悠然とした態度なのは間違いないが、俺達がどうやってここに入ってきたのかという事は分からないというのは変わらない。
いや、それを態度に出さない辺りは、准将という地位にいるだけの事はあるといったところか。
「それについても説明させて貰いますが、その前にまず最初に紹介したい方がいます」
ラルの言葉に、アンリの視線は俺とセイラの方に向けられる。
まぁ、ラルとダグラスを知っている以上、この中で有名ではないのは俺とセイラの2人だけだし。
あ、でも俺は一応エンデュミオンの鷹という異名が有名になっているのか?
そんな風に考えていると、俺の横からセイラが1歩前に出る。
それを見て、アンリもラルが言っている紹介したいというのが、俺ではなくセイラだと理解したのだろう。そちらに視線を向ける。
「アルテイシア・ソム・ダイクンである」
セイラの口から出たのは、いつものようなセイラの口調ではなく、ダイクンの娘としての言葉。
ここがそういう場面だと、セイラも理解しているのだろう。
その上、シェリルの指導のおかげか以前に比べてもよりそのカリスマ性が上がっている。
特に何か特別な動作をしている訳ではない。
少なくても、俺がこのUC世界に来てから見たような、ギレン・ザビの演説の映像で見たように大きく手を振ったりはしていない。
だが、微かな動きの1つ1つに意味があり、自然と相手の意識を惹きつけていた。
セイラが生まれ持ったカリ
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