05.猫達は人狼ゲームをするそうです。
第9回 黒華兄妹は禁断の恋をする。兄妹で恋をしたって、別にいいでしょ?
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『水城涙様が無残な姿で発見されました』
この放送が流れたのは、普段とは違い、夜だった。
それぞれの部屋で、琴葉、葉月、沙耶香が、息を飲んで放送を聞く。
『人狼陣営の勝利……』
そこまで聞いた時点で、沙耶香は顔を顰め、枕に顔を埋める。悔しい、と。
だが、琴葉と葉月は小首を傾げていた。何故、と。
『……では無く』
それを聞き、沙耶香は顔を上げ、顔を明るくする。若しかして、と。
琴葉と葉月はニヤリと、黒い笑みを浮かべる。だよな、と。
『恋人陣営の勝利です』
◇ ◆ ◇
「どーうーしーてー!! フランさんはこんな役職にするんですかこの野郎!」
現実に戻って、直にフランに掴みかかる琴葉。その横で葉月も、フランに掴みかかる態勢で待機している。
「いやぁ、だって面白そうだったしー。『兄妹の禁断の恋』とかっ……ぷふふふっ」
「だぁぁああああああああ!! 言わないで!」
2人が自分より上の相手に掴みかかる程腹を立てている理由とは―――
「如何して此奴と恋人何だよオイ!!」
黒華兄妹は恋人だったのである。
「いやー。君達が『此奴とは兄妹じゃない!』的な事を主張し合うから、兄妹じゃないんだったら恋人も許されるでしょって事で、恋人にしたのだよ! その流れで結ばれちゃってもいいからね」
「「誰が結ばれるか!!」」
フランに向かって叫ぶ琴葉と葉月。その息はピタリと合っていて、流石兄妹としか言い様が無い、とレンは思ったという。
「2日目の夜は本当にドキドキした。このまま一線を越えるのではないか!ってね」
「「気持ち悪」」
「『兄として、妹が大切じゃ駄目か?』!!」
「やめろォォォオオオオオオ!!」
「『私が此処まで為たのは、葉月にぃの事が大好きだったからなんだよ』!!」
「死ねェェェェエエエエエエ!!」
「おや。2人とも、私に向かってそんな言葉、遣っていいのかなぁ?」
「「テメェは此処で死ぬ。だから良い」」
「え」
そして、関係者全員が茫然としている前で、黒猫首領VS黒猫頭領と白猫幹部の鬼ごっこが始まる。が、数秒後。
「ハッ! 君達は別の空間で待っていてもらうよ!!」
能力で空間を操り、琴葉と葉月を別空間に隔離するフラン。勝ち誇った笑みを浮かべている。
「待ってる訳無いでしょうがぁぁああああ!!」
能力で空間を操り、元の空間に戻って来る琴葉と葉月。2人とも鬼の形相をしている。
「『重力操作』ァァアア!!」
床に叩きつけられるフラン
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