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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第25話 巨大な魔道士が集う時
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ェラール言ってくれたもん――ぜんぜん怖くないんだよ』

かつて言われた言葉を脳裏に。
自分を励ます言葉を、口にする。




「本当…ズルいよね……」

自身は計画を最初に立て、バレたことにより言い出せなかった挙げ句、エルザを変わりに連れていかれ、その時エルザの右目は潰された。

「そんな事はもういい―――それよりお前たちはRシステムで人を蘇らせることの危険性を理解しているのか?」

「へえ…Rシステムが何なのか知っていたのか。 意外だね」

さっきまで後悔を色に変えていた顔をショウは皮肉げな顔に戻す。
自分たちを裏切って行った癖に、何を言っているんだと。

「リバイブシステム。一人の生贄の代わりに”一人の死者を蘇らす。人道を外れた禁忌の魔法」

現代生きている生者を、もはや過去の者となっている死者と交換させる。
正しく生者と死者を冒涜するような行為故に”禁忌の魔法”。

「魔法に元々人道なんてないよ、全ての魔法はヒューマニズムを衰退させる」

「黒魔術的な思想だな―――まるで奴等(・・)と同じだ」

奴等(・・)はRシステムをただの反魂の術”生き返りの魔法としか認識してなかったんだよ――じだけどジェラールは違う」

自分たちを奴隷のように支配してたあの魔道士集団とは違い、どこから得た情報なのかジェラールはその本質を知り、そして何の為に使おうとしているのも違っていた。

「その先の”楽園”へとオレたちを導いてくれる」

そう語るショウの目は狂気が映っていた。

「楽園?」

「ジェラールはあの方(・・・)を復活させる時、世界は生まれ変わるんだよ」

あの方さえ居れば、こんな自由などない世界を楽園へと変えてくれることを―――


「オレたちは支配者となる」

もうオレたちは囚われない、オレたちが支配する番――

「自由を奪った奴等の残党に…オレたちを裏切った姉さんの仲間たちに…何も知らずのうのうと生きている愚民どもに…評議員の能無しどもに……全てのものに恐怖と悲しみを与えてやろう!!!そして全てのものの自由を奪ってやる!!!オレたちが世界の支配者となるのだァァァああアァあァ――!!!」

その姿は嘗て共に過ごした弟分の可愛らしい顔ではなく…完全に狂い、堕ちた者の顔と変わり果てていた。

その状態のショウを見たであろうエルザは歯を食いしばり堪える。まただ、まだここでこの怒りを露わにするわけにはいかない。

「――がっ」

縛られてないであろう足で弟分であった男の顎へと膝蹴りをかます。

倒れていくショウ、そして自身を縛られている縄を噛み千切り、塞がっていた両手を解放する。


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