十五匹め
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今回は考える(想像する)時間が十分に有ったから水の創造も氷結も少ない魔力で済んだ。
話していると、カウンターの奥から受付嬢が戻ってきた。
そして僕に紙を渡した。
「こちらが現状のギルドカードの内容となります。このままで発行いたしますか?
昇級試験を受けますか?」
書類には僕の名前とレベルが書いてあった。
「ん?ストーンから…?」
「はい。昇級試験の勝利条件は相手の意識を奪う事もしくは戦闘不能にする、または審判が有効攻撃と見なした時ですので…」
つまり拘束しただけじゃダメ?
「だそうだシラヌイ。あそこで全身氷漬けにすれば少なくともアイアンからだった筈だぜ。
中途半端に首までにするから…」
「えー?殺したらダメなんでしょ?」
「あー…そうだったなぁ…」
まぁ、そういうことだ。
「じゃぁ昇級試験受けます」
「畏まりました。案内いたします」
side out
「寒い寒い!早く割ってくれぇ!」
「だから待てって!今割ってるから!」
「仕方ない、デューク、ウイスキー買ってこい」
デュークと呼ばれた少年は14.5歳くらいだ。
「了解っす!」
ギルドの中央では氷漬けの青年━名をレンという━を仲間の三人が救出しようとしていた。
「そもそもお前らのせいだろうが!」
「ゲームに負けたお前が悪い!」
そう、この青年ゲームに負けたペナルティとしてナンパしていたのだ。
「くっそ、なかなか割れねぇぞこの氷!
どうすんだローク!」
その仲間の一人、トルンがメイスで氷を叩くがなかなか割れない。
「魔法製の氷だ、普通の氷の数倍は硬いぞ」
「どーでもいーからぁ!早く割ってくれよぉ!」
と、そこへ少年が戻ってきた。
「ロークさん!ウイスキー買ってきました!」
「よし!貸せ!」
ロークと呼ばれた音はデューク少年から受け取ったウイスキーをレンの口に近づける。
「飲んだら暖かくなるが、飲むか?」
「聞く必要ないだろ!」
と口を開けるレンの口にロークはウイスキーを突っ込んだ。
「ぷはっ!」
二口三口飲んだ所でロークがボトルを離した。
「っかー!喉が焼けるぜ!」
「デューク、お前はポメルでトルンと氷を割れ」
「了解っす」
「俺はちょっと火ぃ貰ってくる」
ロークがその場を離れ、トルンとデュークが氷をせっせと割る。
二人が氷をわり、レンが動けるようになった辺りでようやくロークが戻ってきた。
「おっせぇぞローク!」
「あ、すまん。ちょっとさっきの子の昇級試験見てた」
「なにぃ!?」
「アイアンを
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