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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第61話
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オリビエとアリオス、エルファティシアもリィン達に続くように答えるとオリビエ達がわからないマクバーンは眉を顰め、カンパネルラはオリビエ達を見回してある事に気づくと驚いた。

「あはは、さすがに想定外すぎるんだけど!何やってるのさ、オリヴァルト皇子!しかも”黄金の戦王”と一緒に”特務支援課”にいた”混沌の森王”に加えて拘置所にいるはずの”風の剣聖”まで……!」

「はああっ………!?なんでエレボニアの皇子やクロスベルの側妃に、犯罪者扱いされて拘置所に幽閉された”風の剣聖”までこんな場所に来てやがるんだ!?」

カンパネルラが口にしたオリビエ達の正体を聞いたマクバーンは困惑の表情でオリビエ達を見つめ、その様子を見たリィン達は冷や汗をかいた。

「……そりゃ、驚くよな。」

「それも交流会の行事の真っ最中だものね………」

「しかもアリオスさんに関しては、本来拘置所にいるはずの方ですものね……」

マクバーンの様子を見たマキアスとアリサ、セレーネはそれぞれ苦笑した。

「うふふ、”混沌”はクロスベルが光と闇が交差する都市だから付けられたのだと思うけど、それにしてもエルファティシアお姉さんの新しい二つ名って、何だかママの仲間のように聞こえるわよね♪」

「全くよ………私が信仰している神は”混沌の女神(アーライナ)”じゃなくて、”森の女神(ルリエン)”なのに、迷惑な話よ。」

小悪魔な笑みを浮かべたレンに問いかけられたエルファティシアは疲れた表情で溜息を吐いて答え

「今の俺は遊撃士でもなく国防軍長官でもなく、クロスベルの(いち)剣士として、クロスベルを再び騒乱の渦に巻き込もうとするお前達を斬るためにここにいる。」

「今のボクは(いち)演奏家。クロスベルの熱い想いを――――ボクなりに表現しに来ただけさ。しかし、やはり魔女殿は来ていないんだね?キミたちが再び動き始めたのならてっきり来ていると思ったんだが。」

アリオスと共に自分達がリィン達と共にいる理由を説明したオリビエは自身の疑問を口にした。



「フフ、言ったように”結社”でも色々あってね。――――『幻焔計画』の奪還。その邪魔をされたくないしね。」

「っ………!」

「……やはりその名前に行き着くのですね。貴方方が姉を狙うならその意味でも捨て置けません。その『計画』の趣旨についてもある程度は話していただきます。」

「エマ………」

魔導杖を取り出して魔力を溜め始めたエマに続くようにリィン達もそれぞれの武装を構えた。



「フフ、いい気合いね……!」

「ああ――――1年半前に残された”謎”に迫る為にも……!」

「三帝国に渦巻く暗雲を少しでも払う為にも……!」

「貴方達の”実験”、阻止させて頂きますわ!
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