第61話
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す!」
視線を向けられたティータは力強く頷いた。
「………故郷を持たない俺にとってこのクロスベルは唯一の故郷だ。先陣きって動けないのは悔しいし、………あいつらも国の思惑でそれぞれ先陣をきれない事は歯がゆくて気が狂いそうになる。」
「……ランディさん……」
「……………………」
胸に手を当てて語ったランディの様子をセレーネとトワは辛そうな表情で見つめた。
「だが、俺はまだ第Uの人間として関われるだけラッキーってもんだ。全力でバックアップさせてもらうからどうか頼むぜ―――リィン、殿下達!」
「ええ……!」
「フッ、任せたまえ!」
「ま、大船に乗ったつもりでいていいわよ♪」
「――――ガイの―――いや、特務支援課(お前達)の代わり、必ずこなして来る。」
ランディの言葉にリィン達がそれぞれ力強く頷いている中オリビエは髪をかきあげ、エルファティシアはウインクをし、アリオスは静かな表情で答えた。
一方その頃ユウナはクルト達のある話をしていた。
「………本当は……助けてもらったお礼を”あの人”や”あの人”の仲間達にずっと言いたかった。でも………どうしても悔しくて………あの時何もできなかった自分が惨めで……反発するしかできなかった……今、こうしてるのだってそうだよ……」
自身の本音を語り終えたユウナは辛そうな表情で顔を俯かせた。
「……そうだったのか………」
「ユウナさん………」
「………やっとわかったわ。ユウナは……リィン教官達に、認めてもらいたかったのね?」
ユウナの様子をクルトとアルティナが見守っている中、ある事に気づいたゲルドはユウナに問いかけた。
「………っ………」
「……私も同じよ。”予知能力”もそうだけど、魔術を教えているレン教官も褒めてくれた私が今まで覚えた魔法なら、様々な大変な事件に関わる事になる教官達の今後の戦いや動きに役に立つと思っていたのに、教官達は私の予知能力や魔法を全然頼ってくれない事に、寂しさを感じているもの。」
「わたしも同じです。特務部隊に所属していた頃もそうですが、今までのメンフィル両皇帝による要請の任務に同行し、サポートをしていた時……子供扱いされて守ってもらったり、何も相談してくれないことにモヤモヤした気分になりました。」
「……僕も同じだ。僕自身のヴァンダールの剣をあの人達に認めてもらいたかった。そして―――またまだ至らないけどサザ―ラントでの演習で少しは変われたんじゃないかと思う。」
ゲルドやアルティナと共に自身の想いを伝えたクルトはユウナの隣に座ったてユウナの肩に手を置いた。
「ユウナ、君の踏ん張りどころは”ここ”じゃないの
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