突き上げる海流
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」
「ううん、いける……!」
ナミの言葉を皮切りにメリー号は空を飛んだ。
上昇気流と海流の流れをつかみ、何処までも飛んでいく。
「おやっさん!」
「ああ、ロマンじゃねェか……」
「凄ェ、船が飛んだ!」
「良かった……!」
「あの雲の向こうに"空島"があるのか!」
彼らの道を阻む者は何処にもいない。
メリー号は大気を飛翔し、ルフィ達を乗せ、"空島"へと飛び立っていった。
▽▲▽▲
積帝雲を越え、メリー号の翼が壊れながらも、メリー号は空へと突き進む。
呼吸が困難になる程の雲の密度
船の誰もが苦し気に、表情を曇らせる。
ただ一人、アキトを除いて
アキトの周囲は一種の不可侵エリアと化し、雲の中でも呼吸を可能としていた。
アキトの傍のナミとビビ、ウソップとチョッパーも同様だ。
そして遂に、メリー号は積帝雲を抜け、雲の上へと降り立った。
此処が"空島"
ルフィ達が夢見た空に浮かぶ島、"空島"だ。
辺り一面には雲が溢れ、神秘的な風景を作り出している。
「おやっさん……」
「ああ、間違いない。"空島"は実在したんだ」
クリケットさん達は感動の余り、咳き込むのも忘れ、"空島"を見渡している。
この"空島"に先祖である"うそつきノーランド"が見たとされる"黄金郷"が存在するのかもしれないのだ。
心が躍るのは仕方がなかった。
「おい、皆、見てみろよ!俺達は遂に辿り着いたぞ!」
甲板ではルフィの声が響いていた。
「"空の海"に!」
ルフィは歓喜する。
好奇心を隠し切れず、終始、辺りを見渡す。
「それではキャプテン・ウソップ、泳ぎまーす!」
復活したウソップが意気揚々と水着に着替え、"空の海"へと飛び込む。
「はい、ストップ」
「ほげ──っ!?」
だが、その試みはアキトに止められる。
ウソップはメリー号に顔面をぶつけ、情けない声を上げた。
「な、何すんだよ、アキト!?」
「忘れていないか、ウソップ?此処は雲の上、つまり海底そのものが存在していない可能性が高い」
メリー号は雲を突き抜けて"空の海"に辿り着いたのだ。
海底など存在していないだろう。
「空を飛べる俺ならまだしも、何の浮遊能力も持たないウソップがこの海に飛び込めば無残に死ぬだけだぞ」
空島からの転落自殺
大海にて汚い花火となり爆発四散と化すか、大地に衝突し血の池を作り出すか。
そのどちらかだ。
ウソップは自身の愚行に顔を青ざめ、甲板に倒れ込む。
どうやらショックで意識を飛ばしてしまったようだ。
ウソップがダウン
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