突き上げる海流
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ルフィ!」
遂に、大渦へとメリー号はその身を投げ出し、浮遊感がルフィ達を襲う。
皆の悲鳴を他所に、メリー号は底が見えない大海へと落ちていった。
「イヤー、落ちる──!」
「アキトさん──!」
「落ち、落ち……いや、落ちてねェ!?」
大渦が突如として消失し、静寂がその場を支配する。
先程までの波の荒れ様が?のように消え、メリー号が静けさを取り戻した海に漂っていた。
「いや、違う……!」
「お前ェら、来るぞ……!」
「余所見すんな、小僧共!突き上げる海流に備えろ!」
突き上げる海流、天空へと突き上げる海流
メリー号が浮遊し、否、突き上げる海流の前兆だ。
ルフィ達は船上で走り回る。
「皆、船室に逃げ込むか、船体にしがみついて!私はアキトにしがみつくから!」
「おい、アキト、そこ変われ!いや、変わってください!」
「あん、何だ……!?」
海底より爆発的な勢いで海流が突き上がり、遂に突き上げる海流が天へと立ち昇った。
眼下では黒ひげ達の船が無残にもバラバラになっている。
メリー号は突き上げる海流の海流を突き進む。
驚くことにメリー号は上舵を切り、天へと途轍もない速度で突き進んでいた。
「嘘だろ!?メリー号が水柱を垂直に走っているぞ!」
「良いね、良いね、最高だねェ!どういう原理だァ!?」
「マジでお前ェは黙ってろ、ルフィ!」
「いや、驚くのはまだ早いぞ……」
「どうした、サンジ?」
「船体が浮き上がり始めてる……!」
「何ィィ──!?」
「アキト、お前が船を持ち上げるんだ!」
「ウソップ、お前は俺を過労死させたいのか?」
「いや、逆に出来るのか!?凄ェな!?」
ルフィ達の悲鳴を他所に、先程の海王類と突き上げる海流の犠牲者が落ちていく。
「帆をはるのよ、今すぐ!」
突き上げる海流とはただの水柱ではない。
空へと立ち昇る海流だ。
大海から吹き荒れる風は地熱と蒸気の爆発によって生じた上昇気流
「相手が風と海なら、私が必ず航海してみせる!」
「この船の"航海士"は誰!?」
ナミの指示を受け、メリー号は舵を切り、帆をはる。
上昇気流を背に受け、メリー号は突き進む。
そして遂に、メリー号の船体が水柱から離れ、絶体絶命の危機を迎えた。
「おい、ヤバイぞ!船が水から離れそうだ!」
「アキト、船を持ち上げろ!」
この土壇場で無茶言うな
「ナミ、何とかしろ──!?
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