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銀河魔女伝説シリーズの外伝や各種設定
さらばテレーゼ又会う日まで

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帝国暦671年2月3日

■銀河帝国首都星オーディン 

この日銀河帝国中興の祖テレーゼ女帝陛下の生誕200年祭が銀河帝国各地で煌びやかに行われていた。テレーゼ女帝の手により戦乱が収まってから早150年既に人口も1000億を超え新たなフロンティアへと開拓が進んで居る。

貴族院における新貴族の集まりでは、彼等の先祖の功績を称えた宴も繰り広げられていた。テレーゼ女帝の唱えた“ノブレス・オブリージュ”による教育は以前の門閥貴族の様な輩を輩出することなく、150年経った今でも帝国に平和と平等を与え続けて居る。

「ミッターマイヤー侯爵のご先祖は疾風と言われたそうですな」
「ええ、我が家の初代は疾風ウォルフと呼ばれて、銀河狭しと暴れまくったそうです」
「素晴らしいですな。我が家など立体映像はあるのですが、全て音声が無くてまるでパントマイムを見ているようですよ」

「沈黙伯爵は有名でしたからね。喋った言葉が“しまった”と“チェックメイト”だったそうですね」
「いやはやお恥ずかしい、今思うに初代はどうやって結婚したんですかね」
「アハハハ」

「おう、やってるな」
「ビッテンフェルト伯爵、相変わらずですな」
「まあ、ビッテンフェルト家には家訓がありましてな。人を賞めるときは大きな声で、貶すときは更に大きな声でとね」

「なんとまあ、先祖代々じゃテレーゼ女帝陛下も嘸やお笑いになったであろうな」
「疾風ウォルフと共に我が先祖は殿下最初の親衛艦隊を率いたのですから、テレーゼ女帝陛下に対する忠誠心は並々ならぬ物があったのですよ」

「そう言えば、あの銀河の向こうの新銀河帝国は内乱状態が120年も続いている様ですね」
「ランズベルク伯爵、サロンは行かないのですかな?」
「いや、先祖ならいざ知らず、私は装甲擲弾兵総監としては文学も程々ですからね」

「しかし、新銀河帝国とは烏滸がましいも程がありますな」
「仕方があるますまい、あのイゼルローン最後の戦いで自由惑星同盟に逃げ延びたシェーンバルトが国家を乗っ取ったのですからな」

「元々、銀河帝国を簒奪する意志があったようですから、それを向こうでやったわけですな」
「所詮は、俄造りの似非帝国ですからな、伝統も文化も遅れすぎている」
「イゼルローン、フェザーン両回廊を封鎖した今、向こうの世界はどうなるか判らないですからな」

「まあ、銀河の向こうよりも、銀河帝国のあらゆる民の生活を豊かにして行くのが、テレーゼ女帝陛下以来の我々の使命ですからな、頑張りましょう」
「そうですな、お互い切磋琢磨しましょう」

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