第60話
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うして貴女がここに………第U分校は確か今は演習地で厳戒態勢に入っているって聞いていたけど………」
ミュゼに背後から声をかけられて一瞬呆けたリーゼアリアは振り向いて困惑の表情を浮かべてミュゼを見つめた。
「フフッ、少々”裏技”を使って抜け出して来ましたわ。――――それよりも、リーゼアリア先輩。昨日14年ぶりのエリゼさんとの再会が芳しくない結果になってしまった事は、小耳に挟みましたわ。私、先輩達に大切にして頂きましたから、先輩がエリゼさんの件で気を落とされていないか、心配でして………」
「ぁ…………エリゼお姉様の件は全て私の自業自得だから、貴女が気にする必要はないわ。」
ミュゼの話を聞いたリーゼアリアは辛そうな表情で呆けた声を出したがすぐに気を取り直して静かな表情で答えた。
「先輩…………フフッ、やはり先輩に声をかけて正解でした。これでようやく女学院で御世話になった恩を少しでも返す事ができますわ。」
「え………」
「先輩、私の方から提案があるのですが――――――」
そしてミュゼはリーゼアリアに自分の提案を耳打ちをした。
「ミュゼ、貴女………本気で言っているの?私なんかがお兄様達の所に向かっても足手纏いだから、お兄様達に迷惑をかけてしまうし、それ以前にクロスベル帝国政府にまで迷惑をかけてしまう事になるわ………」
ミュゼの提案を聞いたリーゼアリアは信じられない表情を浮かべた後戸惑いの表情で指摘した。
「教官達の足手纏いは私達――――第U分校の生徒達も同じですわ。それに先輩の武装は確かアリサさんと同じ導力弓で、アーツの適性も高かったはずですから後方による支援でしたら、教官達にも迷惑をかけないと思いますわよ?」
「例えお兄様達のお役に立てたとしても、ロッテにも心配をかけてしまう上、ひょっとしたら私がオルキスタワーから抜け出した事でロッテ達――――エレボニア帝国のVIPの方々に迷惑をかけてしまうかもしれないし……」
ミュゼの指摘に対してリーゼアリアは複雑そうな表情でミュゼの提案を断るような答えを口にしたが
「………先輩は本当にそれでよろしいのですか?先輩から勇気を出して行動をしなければ、エリゼさんが先輩を見直すような事はないと思いますわよ?ティータさんの話ですと、確かレン教官もエリゼさんとの仲を修復をする為には先輩自身から行動をしなければならない事を言っていたそうですわね?」
「ぁ…………」
ミュゼの更なる指摘を聞くと昨日の出来事を思い出した。
後はリィンお兄さんとエリゼお姉さんのピンチに駆けつけて助けたりしたら、エリゼお姉さんもリーゼアリアお姉さんの事を見直すでしょうね。
「………………………ミュゼ、お兄様達の所に向かう為に協力しても
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