再会した友の姿に
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手のひらを当てると、氷の波動を零距離で叩き込んだ。
「ああああああああああ!!」
「お母さん!!」
吹き飛ばされるアイリーン。エルザは彼女を心配しそちらに視線を向けたが、ティオスは彼女の頭に手をかける。
「よそ見してる余裕なんかないだろ?」
「!!」
魔力が一瞬で溜め込まれた。頭が消し飛ぶ・・・そう思われた状況だったが・・・
「エルザから手を離せ!!」
ジェラールがその手を弾いた。
「スパイラルペイン!!」
渦を巻く魔力がティオスの体にまとわりつく。そんな彼に上から攻撃を仕掛ける深紅の男。
「波動砲・大玉の章!!」
自身よりも巨大な球体を産み出し上から投げつける。スパイラルペインに捕らわれているティオスは避けることはできない。
「まぁ、避けるほどの威力はないけどな」
「「「「「!!」」」」」
自身に向かってくる魔法を見ても全く恐怖を抱いている様子のないティオス。彼はそのままカミューニの攻撃に飲み込まれたが、煙が晴れて現れたのは元気にピンピンしている彼の姿。
「なんなんだ、こいつの防御力」
「魔力が高いから実現できているのか?」
彼が攻撃を受け続けても平然としていることに疑問を隠しきれない。だが、ウェンディはあることに気が付いた。
「レオン・・・だけじゃないよね?その体」
女の勘とでも言うべきだろうか?彼女は気付いた。いや、元々気が付いてはいたが認められなかっただけなのかもしれない。
「俺はシリルの肉体を器に蘇った。そしてRシステムは理論上、死者を完璧に蘇らせるはずだったが、実際はそこまでの精度はなかったのさ」
ゼレフが産み出したRシステムは、人一人の肉体を生け贄に捧げることで死者を蘇らせることができる。だが、それは魔力の問題もあり理屈だけの産物になっていた。
しかし、ローグは街を破壊するアクノロギアのブレスから魔力を採取しつつ27億イデアの魔力をため、Rシステムを完成させた。そうして瀕死状態だったシリルの体を捧げレオンを生き返らせた時、あることに気が付いた。
「俺はレオンとシリル、二人が融合した状態になっているんだ」
意識は完全にレオンが乗っ取った。しかし、要所で生け贄とされたシリルの姿が見えているのである。それは完全には死者が復活できないことを物語っていたが、逆にティオスにはいいものとして考えられていた。
「シリルが持っていた滅竜魔法に滅悪魔法を俺は手に入れた。そして・・・」
全身に力を入れるティオス。すると、背中から突如漆黒の翼が生えてきたではないか。
「天使の血を継ぐ奴の能力を、俺は開花させたんだ」
天使には人間の攻撃は効かない・・・ヨザイネはその力を駆使して戦場を掻き回した。その能力はシリルにも引き
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