機動戦士ガンダム
2129話
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『ええええええええええええええええええええ!』
そんな驚愕の声が、ホワイトスターの転移区画に響く。
声を上げたのは、外人部隊の面々を戦わせる為に人質となっていた面々と外人部隊の面々。
月にあるゲートを設置している場所まで移動する時に、リリー・マルレーンから出撃したミロンガ改やパイロットスーツを着てコンテナに詰め込まれた時にも色々と驚いていたが、それからASRSを使ってゲートに到着し、建物の中に入って……そして、転移だ。
気が付けば全く見知らぬ場所にいたのだから、驚くのは当然だろう。
……というか、外人部隊の面々は一応ラルから俺については聞かされていた筈なんだがな。
ともあれ、皆が転移区画を見て騒いでいると、やがて量産型Wの乗ったバスがやって来る。……そして、そのバスと一緒に、不機嫌そうな表情を浮かべたムウの乗っているエアカーもあった。
取りあえず全員をバスに乗せ、目的地に向かって出発する。
目的地はホワイトスターの中でも、現在は使われていない居住区画だ。
ああ、勿論門世界の時に襲撃された場所ではない。
俺はムウのエアカーに乗って、バスの後を追う。
「ムウ。丁度いい時間に来てくれたな」
「……アクセル。俺は最近UC世界で妙な放送を受信したんだけどな」
俺の言葉に返事をするのではなく、何故か急にそんな事を言ってくる。
……妙な事?
何かあったか?
そんな疑問を抱く俺に、ムウは頭を掻きながら口を開く。
「突撃機動軍所属の、エンデュミオンの鷹。……さて、これは一体誰の事だろうな?」
「……あ」
そのムウの言葉に、思わず納得の声を上げてしまう。
そうなんだよな。最近のムウはUC世界でゲートのある建物に滞在していて、ゲートを設置した月というのはサイド3に一番近い。
であれば、サイド3から放たれている電波を受信するのも難しい話ではない。ただ……
「よく、エンデュミオンの鷹ってのが出て来たな。俺達……正確には俺が所属しているシーマ艦隊は、上司から嫌われている集団なんだが。てっきり、その辺は握り潰されているのだとばかり思ってた」
そう、シーマを疎んでいるアサクラ――直接会った事はないが――にとって、その部下たるムウ・ラ・フラガが有名になるというのは、とてもではないが歓迎出来ない筈だ。
シーマ艦隊はこれまでずっと汚れ仕事をしてきたのを思えば、日の当たる場所に出すには危険すぎるだろう。
そんな状況だけに、てっきりエンデュミオンの鷹の異名が出るにしても、ジオン軍内部だけ……もしくはその周辺だけでの話だとばかり思っていた。
もしこれでジオン軍が連邦軍に押されているのであれば、新たな英雄を作り出して士気を回復させたいと思ってもおかしくはないのだが。
「で? 何
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