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空に星が輝く様に
380部分:第二十八話 見られたものその十一
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第二十八話 見られたものその十一

 彼女を見るとだった。
(んっ?)
 誰かと話していたのだった。
「あんたねえ、だから何なのよ」
「何で斉宮と付き合ってるのよ」
「あれどういうことよ」
 星華の周りの橋口達がその誰かに対して言っていた。
 その誰かがだ。次に気になった。
(誰なんだ、一体)
(場所、移る)
 椎名がここで囁いてきた。
(そうするから)
(ああ、わかった)
 椎名のその囁きに頷いて場所を変える。星華達が囲んでいるその誰かが見える場所に移った。木陰だがそこから見える。それは。
(えっ!?)
(声はあげない)
 また囁いてきた椎名だった。
(何があっても)
(け、けれどよ)
(今声をあげたら何もかもが駄目になるから)
 椎名は強い声で囁いてきた。
(だから駄目)
(それでか)
(そう、絶対に駄目)
 何度も陽太郎に強く言うのだった。そうしてだった。
 狼狽しかけた陽太郎を静かにさせる。それで陽太郎も落ち着いた。
 陽太郎はその月美を見てだ。狼狽は抑えたがそれでもだ。椎名に対して問わずにはいられなかった。
(これどういうことなんだよ)
(黙って見る)
(まだかよ)
(そう、まだ)
 こう言うのであった。ここでもだ。
(その時になったら言うから)
(じゃあその時までだな)
(そういうこと)
 とにかく今は陽太郎を抑えて見させる。陽太郎も何とか理性を保って見ていた。そうするとだった。三人は囲んでいる月美に対してさらに言っていた。
「あんたじゃ彼に釣り合わないのよ」
「さっさと別れなさいよ」
「別れないとね」
 すごんでさえいた。明らかにだ。
「これからどうなっても知らないわよ」
「私達だって考えがあるんだからね」
「いい?学校だってね」
「来れなくなるわよ」
「どっちにしろ斉宮には会えなくなるわよ」
「さあ、どうするのよ」
 凄み続けてだ。言う言葉はだ。
「別れるの?それとも痛い目見るの?」
「どっちにするのよ」
「どうしたいのよ」
「そんな、私・・・・・・」
 四人に囲まれてだ。月美は項垂れるばかりである。そうしてそのうえで彼女達の言葉に応える。完全に押されてしまっていた。
 その月美にだ。今度は星華が言うのだった。
「あのね、あんたね」
「私ですか」
「そうよ。調子に乗るんじゃないわよ」
 月美を睨み据えての言葉だった。
「大体何よ。男たぶらかしてばかりで」
「私、そんなことは」
「言い訳なんていいのよ」
 最初から聞くつもりはなかった。
「いい?斉宮の前に二度と出ない」
「それで声もかけない」
「絶対に別れるのよ」
「若し別れなかったらね」
(何だ、あいつ等)
 陽太郎はここでは怒りを抑えていた。そうしてで
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