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転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2128話
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 そんな者達にしてみれば、ある意味で多くの家族が再会を祝っているこの光景は、残酷なのかもしれないな。
 とはいえ、その顔に恨みの類はない。
 いや、恨みを抱いているのかもしれないが、それはケン達ではなく、自分達を引き裂いたジオン軍についてだろう。

「ねぁ、貴方がケン達の家族を助けてくれたの?」

 そう言って俺に声を掛けてきたのは、俺と同い年――あくまでも今の俺と、だが――くらいの女だ。
 興味深そうな視線を俺に向けている。
 周囲にはコッセルを始めとして海兵隊の面々がいるにも関わらず、少しも恐れている様子がない。
 妙に度胸があるな。

「ああ、そうだ。……で、お前は?」
「え? あたし? あたしはメイ・カーウィンよ。これでもジオニックの技術者なんだから!」

 えっへん。
 そんな擬音が似合う感じで胸を張るメイ。
 ……悲しいくらいに平坦なその胸が、どこか哀れさを誘う。
 特にレモンを始めとして巨乳と呼ぶべき女達を知っているだけに、余計にそう思うのかもしれないが。
 それを言えば色々と不味い事になりそうなので、黙っておくが。
 にしても……カーウィン? それにジオニック……
 そこまで考え、どこでその名前を聞いたのかを思い出す。

「そう言えば、凛が接触した相手がカーウィン家だったな」

 そのおかげで千鶴はMIP社と接触する事が出来たのだ。
 ……今にして思えば、最初に千鶴と接触したMIP社の人間が下っ端だったのは、ジオニック社と関係の深いカーウィン家が仲介したから、という可能性もあるのか。

「そうなの?」

 だが、てっきりその辺りの一件を知っているとばかり思っていた俺の言葉は、メイによってあっさりと切り捨てられる。
 本人がまだ小さいのを考えると、それも無理はないのか?

「とにかく、ケン達の……そして皆の家族を助けてくれてありがとう。そう言いたかったんだ」

 そう言い、頭を下げるメイ。
 ただ、顔を上げた時は、その顔に心底残念そうな表情が浮かんでいた。

「でも、これからあたし達ってジオンを離れるんでしょ? うーん……MSとかに触れないのは痛いなぁ……」

 技術者であるだけではなく、メカニックでもあるのだろう。
 メイがMSに触れない事を残念に思っている様子を見て、技術班の事を教えるかどうか迷う。
 この年齢で既にジオニックの技術者として働いているということは、このメイという少女は間違いなく天才の域に入るのだろう。
 それがシャドウミラーの技術班に入れるくらいの才能があるのかどうか……というのは分からないが、とにかく天才の一種であるのは間違いない。
 そうなると、シャドウミラーでPTやAM……ましてや、他の世界の機動兵器なんかの存在を知れば、間違いなく興
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