02.生前手記
黒華琴葉より、大切な部下へ。
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遣えなくすると言う能力者が居て。任務は五日続けた所で断念しました。如何にか戻ると、急に医務室に運ばれる物ですから。驚きましたよ。頭領なのに、情けないと言う気持ちで一杯でした。ですが、成果はとんでもない程だったらしいですね。兄に対しての、良い嫌がらせになりましたかね。
貴女も私の補佐と言う立場まで上って来てくれました。まぁ、反対する者も多かったですが、貴女の事を話したら納得してくれましたよ。
二度目の特攻攻撃をする為の単独任務。今度は一夜で戻って来る様に言われているので、構成員共を殺して戻りました。が、途中馬鹿兄に見つかり、見事に攻撃を受けてしまいましたね。上手く隠したつもりでしたが、貴女にはバレてしまいましたね。凄い観察眼の持ち主ですね。
私の知らないところで、君と貴女は恋仲になり、私に隠しながら日々を過ごしていましたね。ですが、私にはバレバレですよ?
二人が共同任務を熟している間、私は三度目の特攻攻撃へ。今度は獅子と狼の頭領も一緒でした。見事敵幹部の首を一つ掻き切る事が出来ました。そして、首領を呼んで、祝賀会の様な感じで、ちびちびと葡萄酒を舐めながら、話しをしていると、貴女達が入ってきて、報告に来ました。聞いてたのなら言ってくれれば良かったのに。恥ずかしいのか、それとも不安だったのか。
段々と特攻攻撃の回数は多くなって行き、貴女達が付き合い始めて四ヶ月程経った頃には、頭領が揃って特攻に行き、白猫を攻撃する事が、一週間に一回程のペースまでに上がって来ました。本部の守備の仕事に駆り出されることも多くなり、執務室に居る時間が急激に減り始めました。それを気付かせない為に、良い感じの雰囲気になったところで部屋を抜け出す、と言った事を繰り返したのです。全て、構成員達を巻き込まないように。
君と貴女を長期任務に送り出し、そして過激化する黒猫と白猫の抗争を片付けようとした時期です。これから第三勢力の様な形となる、機械で作られた「軍」と言うものが発達していたのです。この時の黒猫と白猫には、それが分かりませんでした。
抗争の終結。
第三勢力の確認。
貴女の死。
君の死。
黒猫の崩壊。
白猫の崩壊。
これらの出来事が、順番に、全て軍によって引き起こされました。
嗚呼、そろそろ任務に行かなければなりません。
死ぬ最期の時まで、貴女達は輝いていました。
最後の炎が燃え尽きるまで、美しく、輝いていました。
私と言う、「劣等な人間」に、沢山の事を教えてくれてありがとう。
心から感謝しています。
最後、無理矢理終わらせてしまったみたいで、御免なさいね。
最後に、貴女達に未だ伝えられ無かった事を伝えます。
ありがとう。
愛してる。
黒華琴葉より、
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